賭けゴルフ・麻雀の負けは、払わなくていい。

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新版 民法入門―金と女で失敗しないために (カッパ・ビジネス)

隣家との境界に塀を作るときには、費用の半分を隣家に請求できる。

 自分だけが費用を負担するのはばからしい、とだれでも考える。こんな場合は、隣家に、「万年塀を作りたいが、おたくで費用の半分を負担してくれ」と言っていい(民法 第225条)。この場合隣家が同意しなかったら、高さ2メートルの板塀か竹垣で作り、後で費用の半分を請求できるのである(同条第2項)。しかし、隣家の同意がないのに、かってに高価な万年塀を作ってしまったら、費用の半分を請求することはできない(民法 第227条)

妻のヘソクリは、夫が半分使っていい。

 ふつうは、妻は夫からもらう生活費から、なにがしかの額を自分の名義にして貯めているだろう。ヘソクリは、民法第762 第2項の「共有」にあたるだろう。夫は妻に「半分よこせ」と要求できる。また、夫の事業が失敗しても、妻のヘソクリは半分しか差し押さえられないと解釈できる。
 共働きがふえてきたので、妻だけ、夫だけの特有財産もふえるだろう。二人とも納得できる財産づくりをしよう。

賭けゴルフ・麻雀の負けは、払わなくていい。

 多少のお金を賭けねば、ゲームが面白くないのはわかるが、刑法第185条で金銭を賭けることは一切禁止されていることを知っておくべきだ。金銭は一時の娯楽に供されるものではないから、賭け金の額の多少にかかわらず、賭博罪が成立する。
 負けたら賭け金を払う、との約束は民法第90条の公序良俗違反で、法律上の効力がない。勝った者は、負けた者に法律の助けを借りて支払いの強制ができない。つまり、負けたものは負け金を払わなくてもよいことになる。
 ここで注意したいのは、民法第708条である。不法原因給付と呼ばれ、不法な原因でいったん給付してしまえば、その返還を請求できないことを定めている。したがって、負け金を払う義務はないが、払ってしまったら、あとで「返してくれ」と請求できないわけだ。

妻が強度の精神病にかかったら、離婚できる。

 民法第770条 第4号の規定については、その道徳性を非難する者もある。たとえ病気の妻であっても、これを守りとおす夫もいるだろう。『千恵子抄』という感動深い作品を書いた高村光太郎の場合は、精神病のため、いつまでたっても童女さながらだった妻に、いっそうの愛情をそそいだ。病気の時こそ、夫婦はこうありたいものだが、このようなことはまれである。
 法律は、精神病者との離婚を許し、平常な精神の片方に、人間らしい生活を回復させようとしているわけである。しかし、回復の見込みあれば、離婚はできない。条文に年限が明記してないので、何年かかるにせよ回復の見込みありと診断されたら、いたしかたない。

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