空き家問題について詳しめの本。具体的に対策を考える立場なら読んでおくべき。図表多数。

1965viewstombi-aburagetombi-aburage

このエントリーをはてなブックマークに追加
空き家急増の真実―放置・倒壊・限界マンション化を防げ

第1章 「住宅・土地統計調査」から分かる空き家の実態

国家統計をそのまま説明するのではなく、グラフや表に置き換えたり、いくつかの切り口(例えば都道府県や23区、空き家の類型、物件種別)で分析された派生データがある点が他書よりも分かりやすい。
また、「住宅・土地統計調査」の統計の読み解き方(数値の理解の仕方)が分かる解説がある。

第2章 地域の実態調査から見た現状

なぜ空き家のままなのか、どういう状態なのか、空き家が誰に何の目的でどの程度利用されているのかなど空き家の所有者がわの実態について解説がある。統計上、空き家とされていても、何らかの理由・目的で使われている場合もあることを理解しておかないと、対策を間違うので必読。

  • いくつかの地域を具体例として、地域ごとに傾向があることを説明
横須賀市 谷戸地域、広島市 農山村地域、島根県 江津市、山口市/萩市、ニュータウン(公営住宅)、商店街

第3章 将来展望

住宅総数、人口推計など、標準的な外部環境からの将来予測

第4章 空き家対策

  • いくつかの自治体では規制の条例や補助金等による支援策を定めており運用している。それらの類型と実効について解説
  • 空き家バンクの実態を示す統計と、数少ない成功例における成功要因を分析
  • 空き家を貸し出す場合の条件(所有者がわ)を例示
  • 失敗している山口市と成功している萩市の空き家バンクの違い
  • 欧米のいくつかの都市では公権力をかなり発動している地域もあるのでそれらを例示

第5章 空き家を活用した住宅市場の再構築

  • 民間主導の中古住宅再利用/流通の既存ビジネスをいくつか具体例で解説
  • 家賃補助による民間ストックの活用など、住宅セーフティネット政策

第6章 積極的活用に向けて

  • 新築優遇の政策ではなく中古活用の政策へシフト
  • 老朽マンション再生
  • 一般市民向けの定期借家権の制度

など政策提言。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く