ねじの回転

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ねじの回転 (光文社古典新訳文庫)

序章

 クリスマスイブに古い屋敷で階段譚を聞く、語り手の「私」。そこでダグラスという60歳に近い男性が、20年前に亡くなった彼より十歳上のとても魅力的な女性家庭教師が書いたという、英国の田舎の屋敷に出現した亡霊に関する手記を朗読してもらう。

  ある富裕な男性から兄妹の世話を依頼された女性家庭教師。前任者の死亡、雇用主とは今後一切没交渉という奇妙な条件にもかかわらずその仕事を引き受けた彼女は、妹のフローラ、兄のマイルズと初めて会うなり、とても美しい2人に強い愛情を持つようになる。

 ある日から屋敷には男女2人の不気味な亡霊が現れる。亡霊たちが見える女教師は、その正体を同じく世話役である家政婦のグロース婦人に訊ねる。何でも男の方は昔この屋敷の下男をしていたクイントという男で、当時の家庭教師であったもう1人の亡霊、前任者の家庭教師ジェッスルとは恋仲だったらしい。グロース夫人には彼らは見えず、子どもたちには見えているらしい。

クイントは凍った路で足を滑らせ命を落とし、ジェッスルもその後亡くなったという。しかしクイントは生前少年マイルズを好きなようにしていた。女教師は雇用主に知らせることをためらった。そして自分達の力で何とか2人を助けようと、亡霊との戦いを決意する。

 一時は心身共に疲れ果て、思い余って禁止されていた手紙までをも書いたのだが、手紙は何者かに盗まれていた。まるで全てのことが同じ方向にしか進まないねじの回転のように、得体の知れない何かにのみ込まれていくようだった。

 フローラはグロース夫人に連れられて屋敷を去りロンドンへ。女性教師はクイントとマイルズを奪い合う。マイルズの口から「ピーター・クイント!あの悪魔です」という決定的な言葉を引き出し、マイルズをその手に抱きしめた女性教師の喜びもつかの間、女教師はそこで絶命しているマイルズに気付くのだった。

感想

海外ドラマCSIで、捜査官サラが「ねじの回転は虐待なの?幽霊なの?」と聞くシーンがありました。同感です。幽霊の話とも虐待の話とも思えます。それだけでなく全てが家庭教師の妄想ともとれるお話でした。なおぞを謎のままにしておく怖さがあります。

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