売っちゃダメなものは何だろう?

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それをお金で買いますか――市場主義の限界

以下、本書からの引用です。

現金が肥満を直してくれるなら、あやつられる事にケチをつける必要がどこにあるだろうか。1つの答えは伝えて肉体的健康の適切な関心は自尊心の一部だと言うものだ。もう1つの答えはもっと現実的である。健康維持しようという姿勢が欠けていると、インセンティブが亡くなった時に体重が戻ってしまうかもしれない。

これまで研究されてきた、お金をもらって減量するシステムでそうしたことが起こっているようだ。禁煙のための現金はかすかな希望を抱かせるものだった。ところが最も有望な研究によって次の事実が明らかになっている。お金をもらってタバコを絶とうとした喫煙者の90パーセント以上がインセンティブがなくなって6ヶ月後には喫煙を再開してしまうのだ。金銭的インセンティブは一般に長期的な習慣や行動を変えさせることではなく、特定のイベント医者の予約や注射等に参加させることに効果を発揮するようだ。人々にお金を払って健康でいてもらおうとしても裏目に出る可能性がある。健康を保つための価値観を養い辛いからだ。これが正しいとすれば、経済学者の疑問(金銭的インセンティブに効果はあるか)と倫理学者の疑問(金銭的インセンティブは反対すべきものか)は一見して思われるよりも密接につながっている。

インセンティブに効果があるかどうかは目的次第なのだ。

そしてその目的は厳密に考えれば金銭的インセンティブによって損なわれる価値観や姿勢を含んでいるかもしれない。

ギフトカードを送る予定の送り手は置いておくと良い。現金の贈り物に、そのお金は

「ここに店名を入れる」で使えると書いたメッセージカード

を添えると有効かもしれない。それによって大切な気持ちを付け加えるのだ。」貰い手がどの店で使うべきか示唆する陽気なメッセージカードを添えて現金で送ればそれは分解された究極の贈り物となる。

昔から非市場的規範に従ってきた生活領域に市場が入り込むについて、市場で取引される前が傷ついたり愛したりすることは無いという考え方は、次第に信じ難くなっている。ますます多くの研究が常識の示唆することを裏付けている。
金銭的インセンティブを始めとする市場メカニズムは、非市場的規範を締め出すことによって、逆効果にもなりうるのだ。
時として、ある行動に金銭を提供したせいで、その行動が増えるのではなく減る場合もある。

これら3つの事例、核廃棄物処理場の用地選定、慈善事業の寄付金集め、保育所への迎えの時刻から明らかになるのは、

市場的な状況に金を導入すると、人々の態度が変わり、道徳的、市民的責任が締め出されかねないということだ。

市場関係の腐食作用は、時として価格効果を圧倒するほど強力である。金銭的インセンティブを提供しても人々の行動しようとする意志は弱まれこそすれ、強まることはないのだ。

何かをやってもらうためにお金を払っても、無料でやってくれるよう頼む場合ほどの努力を引き出せないことがあるのだ。善行の場合はなおさらである。

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