歴女は幻滅するかも 想像している戦国時代の武将像とはかけ離れた1冊

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教科書には載っていない!  戦国時代の大誤解

NHKの戦国時代を扱った大作をここ20年ほど観ていませんし、戦国時代にもさほど知識はないですが、私が知る限りの戦国時代や大名に関して、大作はかなり創作が施されているなぁというのが読了後の感想でした。著者は膨大な量の参考文献から新しい、場合によってはより真実に近い戦国史実を語ってくれているようです。信長、秀吉、家康、謙信、信玄、政宗はもちろん 彼らにまつわる史実は、ひょっとしたら本書が真実に近いのではと改めさせられました。 以下要点のみまとめます。

織田信長
・桶狭間の戦いは奇襲ではなかった
信長が一気に名を馳せた戦ですが、実は奇襲ではなく正面攻撃だったとのことです。まず、戦場自体が桶狭間ではなかったこと、実は信長の父 信秀の代から何度も繰り返された尾張を巡る今川、織田両家の争いのひとつであったことが記されています。
・実はお人好しだった
信長といえば家臣だろうが楯突くものは者は容赦なく斬り捨てるといったイメージでしたが、実際はかなりお人好しだったようです。裏切ったり寝返ったりした家臣でも相応の訳があれば寛容に許していたということです。ただし、そのお人好しさが災いして裏切り者が続出し、容赦できないものは斬り捨てるという、お人好しさが招いた自業自得と言えなくもありません。詳しくは本書でご確認ください。

豊臣秀吉
・女性の好みが変わっていた
歴史に詳しい方は秀吉が女好きであることは既知かとも存じますが、その節操の無さと好みのおかしさ?はなるほどと唸ってしまいました。農民という出自がトラウマなのか、とにかく高貴な女性には必ず言い寄る、あるいは側室にするといった行動は、これぐらいでないと天下統一はできないのかもなと唸らされました。
・軍師は黒田官兵衛だけではなかった
昨年は「軍師 黒田官兵衛」が大河ドラマとして放映されていましたが、実は官兵衛だけが秀吉の唯一の軍師ではなかったことが書かれています。最古参の軍師はといえば、本書では実弟の秀長と蜂須賀小六ということです。確かに官兵衛ひとりで天下をとるには限界があったでしょうし、信憑性はかなり高いかもしれません。

徳川家康
・固くなかった三河武士の結束と忠義
強固な結束と忠義で家康の天下獲りに大事な役目を果たした三河武士ですが、実はそうでもなかったということが書かれていて正直びっくりしました。当主が三河武士の裏切りによって次々に殺され、跡取りは売り飛ばされる、一揆を起こされ大苦戦を強いられるなどイメージとは逆でびっくりしました。
・イメージほど苦労していない家康
一般的に家康は苦労人というイメージですが、竹千代(幼少)時代に織田から今川家へと人質に取られたが、人質といっても、実は外出も遊ぶのも自由と書いてあり、びっくりしました。苦労よりは快活な幼少時代を過ごしたということです。

上記以外にも信玄の最強騎馬軍は存在しなかった、謙信は財テク上手だった、忍者は情報屋だった、などなどたくさんの新しい驚きとイメージがある1冊でした。タイトルにあるように武将や戦国時代に憧れに近いイメージがある方は読後に幻滅するかもしれませんが史実は常に更新されていくという見地から読んでみるにはおすすめの1冊です。

感想

戦国トライアウト、信玄は引き分けばかり、意外と知られていない家紋の由来、戦国の女性たちは実は強かったなどなど、今までの史実を覆してくれた1冊です。歴史好きなら読んでみる価値はあると思います。是非。

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