欧州のご意見番エチャリが徹底分析、日本サッカーの最新スカウティングリポート。

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日本サッカースカウティング127選手

欧州のご意見番エチャリが徹底分析、日本サッカーの最新スカウティングリポート。

エチャリの日本評

日本人選手の戦術的未熟さ

  • 日本人選手たちは時折、信じられない戦術的未熟さを見せることもあるが、それを含め、欧州や南米のプレーを見慣れた私には新鮮だった。
  • 両サイドバックが左右同時に駆け上がるばかりか、ダブルボランチまで同時に攻めに回り、6、7人以上の選手たちが攻撃に参加し、強引に得点を狙う場面を何度も見かけた。「残り数分で得点を入れないと負ける」というスクランブル状態でもないにもかかわらず、一斉に攻撃を仕掛ける様子は尋常の沙汰ではなかった。
  • ボールポゼッションをポリシーに掲げるチームとしては、あまりにイージーにボールを失いすぎていた。岡田監督はバルサのようなフットボールを目指していたのかもしれないが、そのためには数段上のポゼッション力とパスワークが必要なのは明らかだった。さもなければ、能力の高いチームを相手にした場合、守備の脆さをつけ狙われてしまう。
  • 具体的に言えば、味方選手がパスを正確に通そうとサポートの距離を近づけるあまり、それぞれの選手の間隔が詰まり気味で、相手の組織的プレスの餌食になっていた。対等以上のチームが日本を研究したら、舌なめずりしてプレスを当て込められるはずだった。長谷部誠、遠藤保仁は技術レベルの高いMFであることは間違いなく、彼らを中心にもっと大きな展開をしたかったのだろうが、当時は守備コンセプトが確立されておらずバタバタとする姿が目立っていた。

ポジティブな点

  • プレースピード
  • スペースを作るための攻撃の広がりと奥行き
  • 基本技術の高さ
  • 危険を生み出すプレー
  • チームのためにプレーをする集団意識
  • 攻撃面での長友の貢献
  • 本田のゲームメイキングと飛び出し
  • 岡崎のマークを外す動き
  • 前田の危険な動きを作り出す顔出し

ネガティブな点

  • コーナーキックの時の守備のマークのズレ
  • 8人も敵ペナルティエリアに入るなど過剰な攻撃参加(攻撃への強迫観念)
  • 危険なロストボール
  • カウンターへの備えがない
  • 攻撃しているときの守備の準備不足
  • 各選手のカバーリングの遅さ
  • ミドルシュートの精度の悪さ
  • フィニッシュ精度の低さ

選手紹介の例

ヴァンフォーレ甲府:柏好文

  • 右サイドアタッカー。身長は平均的か、もしくは小さい。右利き。機動力と速さは○、流れの中で決定的な仕事ができる。しかもプレーの1つ1つの精度は雑で、より高い集中力が求められる。

京都サンガ:工藤浩平

  • Jリーグでは、プレーインテリジェンスを感じさせる選手も少なくなかった。(略)J2では工藤浩平などと評価が高い。
  • 左ボランチ。体格は普通。フィジカルは弱くないが強くもない。右利き。コントロール、持ち運ぶドリブル、仕掛けるドリブル、ショートパス、プレービジョンとどの要素も高得点を付けられる。J2で見た中では日本代表の遠藤を除いて、最もプレーセンスを感じさせた。テクニカルでクレバー。プレーを止めることで、プレーに動きを付けられるという高等な技量を身につけている。ピッチの右、左、後ろ、前、どこにいてもリズムを作ることができるMF。プレーコンセプトに優れ、判断選択は白眉だ。

徳島ヴォルティス:柴崎晃誠

  • 右ボランチ。体格は普通。右利き。コントロールテクニック。ボールを運ぶドリブル、ショートパス、判断力はどれも高い評点をあげられる。チームの中心で、多くのパスが経由。チームメイトの信頼を感じる。しかし、横パスでサイドを使って攻めよう、という強迫観念に縛られ、勝手に視野を狭めていた印象。全体の攻撃を動かすような、ピッチを広く使う展開力が求められる。もう1つ注意点を指摘するならば、攻撃をしているときにこぼれ球を拾う適切なポジション取りをできていないのは×。
日本サッカースカウティング127選手

日本サッカースカウティング127選手

  • ミケル・エチャリ,小宮 良之

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