館シリーズ、第二弾!これぞ、ミステリーの醍醐味です。

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水車館の殺人 (講談社文庫)

あらすじ

事故で顔面を損傷し仮面をかぶった男と、美しい幼な妻が暮らす、通称「水車館」。普段は、夫婦と使用人だけのこの館に年1回客がやってくる。去年は、女が死に、男が殺害され、男が消えた。犯人は消えた男とされているが、謎の多い事件だった。今年もまたその日がやってくる。今年の客は、去年生き残った2人と、犯人とされた男の友人という風変わりな男。事件など起こるはずもない、なのに脅迫状が届き、殺人がまた起こる。消えた男が戻ってきたのか?館を設計した中村青司の呪いなのか?

去年と今年の出来事が交互に語られます。語り手は、主である藤沼紀一の場合が多いのですが、第三者の視点でも語られます。
「犬神家の一族」のように仮面をかぶり、車いすで生活する主。「カリオストロの城」を思わせるような美しく可憐で、年の離れた夫と結婚させられ閉じ込められた妻。「俗物の極み」と登場人物に評される画商。女好きで、神経質そうな外科医。館に愛着を持ち、仕事に誇りを持つ執事。1年前に消えたとされる犯人。
どの登場人物もキャラが立っていて、読むだけで映像が頭の中で動き出しそうです。
時々「あれ?」と思う描写があるのですが、やはりそこが伏線でした。どこかで読んだようなトリックと謎の解き方ですので、推理小説を読みなれている人は割と早く真実を見抜けると思います。
作品内には出てこない(もう死んでいる)建築家中村青司と、画家藤沼一成の二人の芸術家の魂というか、想いというかそんなものがこの小説を雰囲気のあるものにしています。

感想

この作品の怖さは犯人ではなく、可憐な少女の変貌でしょう。

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