見たくない女の醜さが剥き出しです。覚悟して読んでください。

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アンボス・ムンドス―ふたつの世界 (文春文庫)

7つの短編が収められています。

・植林
いじめられっこで、今も自分に自信が無い冴えない私。でも、ある日気がついてしまった、「グリコ森永事件」私はあの事件のキーを握る特別な人間だったのだ!芽生えたプライド、だかそれはすぐに打ち砕かれるのだった。悪意を子どもの心に植え付ける、それはいつしか芽を出し大きな木になる。

・ルビー
ホームレスのグループに1人の女が転がり込んで来た。グループ内にさざなみが立つ。彼女を守ろうとした俺、だが女はずっとしたたかだった。

・怪物たちの夜会
不倫相手の家に怒鳴り込みに行く女。親切ズラして、不倫を煽り立てる女。不倫女に対して、父と息子を味方につけ対抗する女。オロオロし、見守ることしかできない男。

・愛ランド
年増OL3人での海外旅行。今まで一番強烈だった性体験を話すことに。妄想なのか、実体験なのか。女の猥談は恐ろしい。

・浮島の森
谷崎潤一郎と佐藤春夫の「細君譲渡事件」をモチーフにした作品。母とともに、養父に引き取られた少女が大人になり、どのように感じて来たのかを丁寧に描く。「小説家は悪人でなければならない」というのは、作者自身の考えでもあるのだろうか。

・毒童
泣いた後、一言喋るだけで人を殺すちからをもつ、という子ども。血の繋がらない父を殺そう、と企む娘。だって私の本当の父は才能溢れる人で、私だってもっと華やかで幸せな人生を歩んでもいいじゃない。ラストがとても皮肉ではあるが、ヒロインが気の毒に感じられなくもない。

・アンボス・ムンドス
子どもたちが山で迷い、1人が瀕死の重傷を負っていたとき、担任教師と教頭は、キューバで愛の時間を過ごしていた。少女が死んだのは彼らのせいではないが、面白がった世間に叩かれ、男は自殺。でも、あれは本当に事故だったのか?小学生の女子の残酷さが光る。

感想

どれもこれも後味わるいです。女は老いも若きも、毒を持っている、それはある意味真実かもしれないが。私はもっと楽しかったり清々しい気持ちになれる本が読みたいですね。

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