価格競争はもうやめよう。リッツカールトンを目指すための方法とは。

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100円のコーラを1000円で売る方法

会計ソフトを販売する会社で、自分よがりのセールス一筋だった主人公「宮前久美」が、商品企画部に転属をして、マーケティングに精通した上司に色々と学びながら成長する物語。読者は久美を通じて、誤ったマーケティング論の正解を理解していく。*巻末には専門的に学ぶための参考書一覧あり。

■アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか

製品志向と顧客志向の重要性。輸送事業ではなく鉄道事業と固執した事による失敗。

■お客さんの言いなりの商品は売れない

顧客が感じた価値-事前期待値=顧客満足だが、顧客の要望通りに提供しただけでは0になる。顧客自信も把握していないニーズを修正・提案して、付加価値を提供する事で、価格以外の差別化を図る。

■キシリトールガムがヒットした理由

際限のない価格競争に奔走するのではなく、バリュープロポジションに注力する。バリュープロポジションとは、顧客が望んでいて、競合が提供できない、自社が提供できる価値のこと。
顧客のニーズを新たに創出して、自社独自の方法で提供するブルーオーシャン戦略が成功の鍵。
キシリトールガムは、虫歯治療という製品志向から、健康な歯を維持するという市場志向へシフトして、歯医者を巻き込んで予防歯科という市場を創出した事で、新たな潜在顧客規模を拡大した。

■100円のコーラを1,000円で売る方法

リッツカールトンのルームサービスで注文するコーラは、普通のコーラにもかかわらず1,000円で売られている。プロダクトセリングではなく、バリューセリングによる価格なので、顧客は満足をしている。
逆にウォルマートはエブリデーロープライス戦略により、プロダクトセリングによる成功をしている。価格戦略は市場リーダーが圧倒的に優位なので、それ以外の企業はすべきではない。

■新商品は必ず売れない?

イノベーター理論とキャズム理論は、顧客の行動を教えてくれる。リスク歓迎型(全体の2割程度)のイノベーター、アーリーアダプターに販売した後、キャズム(普及の谷)を超えてアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードといったリスク重視型に販売する方法を展開しないと、新商品は普及しない。

感想

マーケティング視点での考え方を、小説風に広く浅く描いている本書。ストーリーがあるからこそ、小難しい理論の実用性を十分に理解できて、深く学ぼうというキッカケには十分。
本書が最も伝えたかったカスタマーマイオピアからの脱却とは、顧客の御用聞きに終始するのではなく、自社ならではの価値を徹底的に考えて、提供するという事である。それは価格競争で消耗して、顧客中心主義が根付いてしまった日本にとって、改善すべき重要な課題であるといえる。
バリュープロポジションを考えて、変革の容易なITで何が出来るか、自身のきっかけとなった。

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