日本に9つしかない女子刑務所の実態を書いた一冊

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女子刑務所 知られざる世界

先日、刑務所に勤める刑務所医が1800万円の給与を不正に受け取っていたのが発覚しました。また、刑務所内ではじわじわと進行する高齢化の波に耐え、増加する外国人の文化や風習の対応に追われ、刑務官の過剰労務が浮き彫りになってきている。

→http://mainichi.jp/select/news/20141003k0000m040130000c.html

本書では、そんな刑務所の実態や問題の他に、官民恊働による刑事施設の事例なども取り上げている。ただし、ここで特にピックアップしているのは「女子刑務所」である。

→男子刑務所に関しては、著者の外山さんが下記の本を書いている。
http://www.amazon.co.jp/All-Color-%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%88%91%E5%8B%99%E6%89%8030-%E5%A4%96%E5%B1%B1-%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%BF/dp/4334977391

そもそも、日本には刑務所が77カ所ある。そのうち、女子刑務所はたったの9つである女子刑務所は、定員を超える数の受刑者で溢れ、平均収容率115%を超える状態が続いている。そんな女子刑務所の「いま」について勉強させられ、刑務所の「これから」を考えるきっかけとなる一冊である。

【疑問】

・外国人が罪を犯したときに、日本人と同じような基準でどの刑務所に収容するかを決めるのか?

・官民恊働の美祢社会復帰促進センター(山口県にある刑務所)が抱える課題は?官民恊働だからこそ起こりうる問題は?

【読書メモ】

1.女子刑務所の数の少なさ

男子刑務所では、刑罰の種類ごとに収容施設が分けられている。たとえば、初めて刑務所に収監される「初犯」や何度も犯罪を繰り返している「累犯」。執行刑期10年を超える「長期」「無期」。交通事故などで罪に問われた「交通事故」。男子はそれぞれが区別して収容され、少年刑務所もある。だが、女子の場合、施設の絶対数が少ないことから、刑罰の重さや性質に関係なく、すべての受刑者が同じ刑務所に一緒に収容されている。実際に刑務所の長である所長はこう言う。「一人ひとりの受刑者にきめ細かい対応をしてあげたいと思っても、こちらがその余裕がないのが残念です」]

2.大阪刑務所の受刑者しか持っていない技術がある

大阪刑務所の「堺式手織緞通(だんつう)」は、なんと現在、大阪刑務所内にしか残っていない伝統技法で作られる織物である。職人の減少から技術が途絶えることに危機感を募らせた「 堺式手織緞通技術保存協会」が1994年、大阪刑務所に協力を依頼し、受刑者たちに技術を教え、伝承と保存に取り組んだ。2000年には最後の職人が亡くなり、江戸時代から伝わるこの技術は、今や塀の中でのみ作られている。これまでに数々の賞を受賞し、評価は高い。]

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