長生きなんてするもんじゃないのかもしれない。

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後妻業

一気読みできちゃう面白さ。

世の中、悪い人がいるものです。
妻に先立たれ、寂しくなった男性を食い物にする女。
結婚相談所の看板を掲げ、的確に資産家を狙った組織的犯罪。
死亡理由に不自然なところがなく、多額の保険金がかけられていなければ、警察は動くことがなく、がっぽりと遺産を手にすることができる。
遺族は戸惑うけれど、故人の遺志ならどうすることもできない。

大阪を舞台にして、後妻業をしている小夜子、小夜子に指示を出す経営者の柏木を元刑事で興信所で働く本多が追い詰めていきます。
この本多も、完全に「善」ではないところが人間らしいと思います。
「悪」を追い詰める「善」は大抵は完全無欠の「いい人」で、それはファンタジーじみているけれど、元刑事だからこそできるコネを使った調査と、結局は追い詰める理由が金欲しさの脅しのため、というところが現実的でした。

読んでつくづく思うのは、お金に執着するのはよくない、ということ。
小夜子、柏木、本多はもちろん、小夜子の殺した老人はお金を貯め込むタイプの資産家だったし、遺族は葬式費用や遺産のことで散々文句を言っているし、柏木を取り巻くホステスや小夜子の弟も金をせがむ。
お金の話題が頻繁に出ています。
生きていくために、最低限のお金は必要です。
けれど、お金に執着して、欲まみれになってしまったら、こんな風にやっかいなことになるのかな、と思うと怖くなりました。

後妻業

後妻業

  • 黒川 博行

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人生の考え方は人それぞれ・・・というのがわかります。

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