キャリアについて、35歳までに知っておきたい8つのこと

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35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書 就・転職の絶対原則を知る (ちくま新書)

キャリアについて、35歳までに知っておきたい8つのこと

1.IT化・グローバル化で「世界基準」に給与も雇用も収斂

  • IT化が進み、納品もインターネット環境さえあれぱ瞬時にできるようになった。これまで日本国内の中小IT企業が請け負っていた仕事は、人件費の安いインド人や中国人の仕事に置き換わりつつある。これまでどおりに仕事を受注しようと思ったら、中国人並みに日本人社員の給与を下げるしかない。
  • パナソニックが発表した2011年度の採用計画によると、1390人中1100人を海外で採用し、国内は290人に減らすとしている(2009年度、2010年度は500人ずつ国内で採用した)。人件費が高い日本人よりも、海外新興国で現地の人を採用するほうが優秀な人材を低コストで採用でき、合理的だからだ。日本人は給与減どころか、雇用すら滅らされていく。

2.採用で人的資本のポテンシャルが重視される理由

  • なぜ採用でポテンシャルがそれほど重視されるのかというと、米国のようにすぐに解雇ができない日本の法体系の下では、正社員は定年まで雇うことが大前提になってしまうからだ。来年1年だけ働いてくれればいいのなら、いま現在の能力を重要視する。だが、今後30年以上も雇い続けることを考えたら、会社のカルチャーも吸収してもらわなければ困るし、伸ぴしろがあって、「育てがい」のある人材である必要がある。つまり、法規制の問題からポテンシャルが過大評価されるのだ。

3.「動機」「能力」「現実の仕事内容」を交差させる

  (1)動機=Want=やりたいこと(夢・欲求)
  (2)能力=Can=できること(知識・技術)
  (3)現実の仕事=Must=やらなきゃいけないこと(仕事内容)

  • この「現実の仕事」は人の内面ではないので、動機・能力とは並列ではない概念だが、この三つを合致させ、その面積を拡大していくことこそが幸せなキャリアの目標だ、というのが私の結論である。

4.「与えられた仕事のなかで、やりがい(動機)を見つけよ」は本当か?

  • 多くの自己啓発セミナーでも、そう教えるだろう。何に対しても前向きに取り組め、目の前の仕事を一生懸命がんばるのだ、無駄な仕事なんか世の中にはないのだ、と
  • だが、これらは戦後のパラダイムを引きずっており、間違っている。企業という器自体が消滅したり売却されたりする変化の時代に、企業を中心に社員個人のキャリアを考えるなど、本末転倒である。「ポスト戦後」時代においては、企業は、社員の一生を保障できない。ようは、会社が与えた仕事を黙々とやらせるほうが、短期的には会社にとって都合がよいから、社員にそう思わせたいだけだ。

5.10億円あってもその仕事をするか?

  • 内発的な動機であることを確認するのに最適な問いがある。「いま10億円持っていてもなお、その仕事をやるか?」、または「1円の稼ぎにもならないが、その仕事をやるか?」。YESと答えられるなら、その仕事は内発的動機に基づいている。
  • 自分らしい仕事ができて、満足できた」「本当の自分自身に近づいている感じがある」。そう思える瞬間が、内発的な動機に結びついている。自分の一生をかけて今の職業をやり遂げたいと思えるか。たとえ客観的な報酬ゼロでも、ワクワクしながらやり続けられる仕事なのか。それが、内発的な動機を知るカギになる。

6.「将来能力」に投資する

  • 才能(資質)がおぼろげながらにでもわかったら、そこに集中的に時間を投入して知識と技術を身につけ、強みを作り出していかねばならない。ピジネスパーソンは、強みになる能力開発に時間を重点配分しなければならない。
  • その場合、直近の目に見える収入は重要ではない。むしろ、目には見えない能力が開発される分を、常に年収に上積みしてトータルで考えるべきだ。なぜなら、あとあと、プラスオンで(時には複利で)効いて来るからである。

7.産業分析でキャリアショックを未然に防げ

  • 産業分析の結果、「規制に守られ、能力開発が停滞している」「市場価値よりも過大評価されている」「技術革新でスキルが陳腐化する」「産業が丸ごと負け組になる」。そのように感じられたら、社内外に異動して、次の展開を真剣に考えなければならない。会社任せにしていたら、キャリアショックに見舞われた際に、自力で生き抜けなくなってしまう。
  • たとえば、今から構造不況業種である新聞・テレピ・大手出版に入社せんという若者は、よほどの覚悟が必要だ。会社の中高年社員らにさんざん「仕送り」し続けた挙句、自らの給与は上がらず、スキルの市場価値も供給過多で高まらず、搾取されるだけされて社外に放り出されることが、ほぽ確実だからである。

8.配属先によって市場価値が異なってくる事実

  • たとえばKDDIは昨今、新卒を200人から250人ほど採用しているが、一括採用で配属先は運次第。
  • 30歳時点での市場価値が激烈に開くのは当然だろう。地方支社に配属になると7、8年、同じエリア内での異動となるのが通例だというから、北海道支社に配属となったA君は、まだ道内で「auショップ」のインセンティブ管理などを担当している。市場価値は年収400万円ほどだろう。一方、最先端のコンテンツ企画をケータイキャリア側で7年やったB君は、景気がよいコンテンツ制作会社やネットゲーム会社に600万円で転職できる。さらに、新興国での海外駐在を2年経験し、英語で通信インフラビジネスの経験を7年積んだC君なら、商社やメーカーに800万円で転職できるだろう。

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