償い、という名の足枷

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贖罪 (双葉文庫)

田舎で起きたエミリちゃん殺人事件。お盆の真っ只中、いつもと変わらず遊んでいた4人の少女たちは、遺されたエミリの母の呪いの言葉といつ自分が標的になるかわからない恐怖の中、大人になっていった

フランス人形ー紗英ー

空気が綺麗という以外何もない故郷。そこに精密機器の工事ができた。
エミリは精密機器メーカーの重役のこども。地元のこどもがフランス人形見学などをして遊んでいる時にバービー人形を一揃い持っている様な次元の違う家柄だった。
エミリが亡くなって東京の女子大を卒業した私は精密機器メーカーのやはり幹部のこどもだった夫に見染められるが、私はエミリちゃん殺人事件のトラウマからカラダに欠陥があり、夫には独特の性癖があって、そのことが二人の歯車を狂わせて行く…

PTA臨時総会ー真紀ー

無職のオトコが突然、プールの授業中の子供の中にナイフを持って乱入してきた。
プールの中からオトコの両足を引っ張り、プールに落とすという自己防衛行為をしたが、生憎無職のオトコは町の権力者の息子だったがために、真紀が殺人犯として咎められることになってしまう。
真紀がしっかりしている、といわれる所以、そして子供好きでもないのになぜ小学校教諭をしているのか。彼女なりの償いの想いがそこにはあった

兄と妹ー晶子ー

ずっと引きこもりでカウンセリングを受けている晶子。小学校からのあだ名はおとこおんな、くま。そんな晶子にさえエミリは一張羅のブラウスを「可愛い」と誉め、足の速いことにも自信を持たせてくれた。
エミリが殺された時から、大人が信じられなくなった晶子が唯一心を許せるのが兄だった。だが、兄が結婚した時からすこしずつ歯車が狂い始めて…

とつきとおかー由佳ー

可愛がられるのは喘息持ちの姉ばかり。事件の日も両親は迎えに来てくれなかった。そんな彼女の心の支えになったのは、呼びに行った警察官の、そのたくましくて優しい姿。そしてそんな警察官が姉の婚約者と聞いて、由佳は義兄を奪う計画を立てる

償い

エミリが勝手に持ち出したルビーの指輪。そしてエミリの母麻子の学生時代にした罪の贖罪。業とは、償いとは?

感想

皆がすこしずつ悪くて極悪人がいない。一番不憫なのは血縁というどうしようもない悪さしか抱えていないエミリなのだろうが、言霊で必死にそれぞれが償いをしようとあがく4人の姿が切ない

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