民芸館に所蔵されている民芸品にまつわるエピソード。

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蒐集物語 (中公文庫)

物を正しく選んで、正しく買う。

柳宗悦のエッセイです。
収集したものについての経緯、そしてコレクションを形成するとはどういうことか、を書いている本です。

巡り合わせ、という言葉があります。
自分がいいと思った品に出会い、けれど値が高いために買えず、それでも忘れられずにいて、何年かした後に自分の手の元にやってくる。
売り場で並んでいる中ではっとするほどの美しいものに出会う、というのもなかなかドラマチックな出会いだと思いますが、そうやって一度は手に入れられなかった品物がようやく自分のところへ来てくれたら、もうその品はそれだけで特別な思い入れができる。
民芸館の陳列室に並ぶ品々にそういう物語があったのか、と思うと、なおその民芸品は美しく見えるように思います。

物を集めるということ。
誰でも何かしら物は集めます。
例えば、私は本をたくさん買っているし、自分が見た展覧会のパンフレットをため込んでいます。
その集めているものが、価値を持つか持たないのか、それはきちんと取捨選択ができているかが問題になっています。
物を集めていくと、問題になってくるのはやがて数が多すぎてしまう場所に困ること。
しまい込まれているだけのものは死蔵です。
数がたくさんあることに満足している部分はあるのかもしれません。
物を正しく選ぶこと、それをきちんと活用すること。
物の買い方をちょっと見直してみようかと思ってしまう本でした。

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