米軍から見た日本人。日本兵は、やはり日本人。

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日本軍と日本兵 米軍報告書は語る (講談社現代新書)

米軍は、恐怖心から、日本人をよく分析していました。それは我々が考えている日本兵と、少し異なるようで、同じ日本人だなーと感じるものでした。

米軍は開戦当初、日本人を超人のように思っていた。

日本軍の快進撃に驚愕・恐怖する。

  • アメリカ人が戦前、「劣等人」と見下していた日本人に東南アジア一帯の占領を許したことは、彼らを非常に驚愕・恐怖させ、日本人は実は得体の知れない「超人」だったのではないか、という思い込みを米軍内に生み出した。古い黄禍論の一変種ともいうべき「日本兵超人伝説」の誕生である(ジョン・W・ダワー『容赦なき戦争』一九八六年)。つまり開戦当初の米兵たちは、普通の日本人がいったいどんなものかすらもよく知らないがゆえに、途方もない不安を抱えていたのだ。

士気を高めるためにも、分析が必要だった。

  • 緒戦で日本軍と対峙しはじめたころの米軍側は日本軍兵士を恐れており、これを克服するには実際に戦い、飢えもすれば病気にもなる普通の肉体の持ち主だとその眼で確認し、勝つことが絶対に必要だった。彼らは狙撃・夜間戦法で攻撃し、機関銃で防戦する日本軍戦法への対抗法にかくして目処をつけたのだが、まずは日本兵も自分たちと同じ人間であり、それ以上でも以下でもないという〈事実〉の確認からはじめねばならなかったのだ。

日本軍の分析

最大の弱点

  • 予期せぎる事態にうまく対処できないことだ。彼は戦闘機械の優秀な歯車であり、決められた計画を細部まで実行することはできるが、急速に変化する状況に対処する才覚も準備もない。どんな訓練もこの日本兵の欠陥を修正することはできない。この生来の弱点は、自由な思考や個人の自発性を厳しく退け、管理されてきた人生と、少なくとも部分的には関係がある。この弱点は攻撃でも防御でもはっきり表れている。

白兵戦に弱い

  • 米兵が見た日本軍の演習の印象として、「彼らの動きはただひとつ、突きである。我々と同じようにたくさんの訓練を積むが、彼らは敵を怯えさせるために大きな叫び声を上げるよう教えられる。。相手と戦う時には悪魔のような叫び声をあげなければならない。銃剣ではなく叫び声で相手を殺すよう求められているのではないかとさえ思う」
  • 接近戦、つまり銃剣術となると、日本兵は奇声を発して「突き」一辺倒であり、銃床攻撃で対処可能であると米軍は早くから見抜いた。

集団戦法が得意

  • 勝っている時は勇敢だが追い込まれるとパニックに陥るというのは人間としてあり得ることだ。また、個人射撃は下手だが射撃規律、すなわち上官の命令による一斉射撃は良好というのは”集団戦法”が得意だという戦後の日本社会に流行した日本人論を先取りする。

物資に欠ける日本軍は、「ハッタリ」を利用する。

  • 日本軍のやり方はしょせん不意打ち、「ハッタリ」に過ぎぬとの論評は、自軍兵士たちを安心させるための宣伝意図もあっただろうが、日本軍に下された同時代的評価として無視できないだろう。また、連合軍の敗因(=日本軍の勝因)は兵士・兵器の質ではなく量、そして地の利にあったとの指摘も否定できない。
  • 日本軍の戦法は柔術に喩えられる。奇襲と欺騙(きへん)に重きを置き、予想を裏切る場所と時間の攻撃に向けて努力する。

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