犯人のいない殺人の夜

2686views本好き本好き

このエントリーをはてなブックマークに追加
犯人のいない殺人の夜 (光文社文庫)

東野圭吾の短編ミステリー。著者は本作について、この頃は短編の書き方を分かっておらず、今まで読まなかったアンソロジーを読んで話の持って行き方を参考に執筆したと語っている。また子供が主人公の作品が多いのはまだ大人の犯罪を書く自信が無かったかもしれないと語り、同時に未熟な作品だと評しながらも気に入っており、いろんなことを試しながら書いた思い出深い作品だと述べている。

小さな故意の物語

高校生の達也が自殺した。彼の親友である中岡良は、達也が自殺したことを信じられず、その原因を探る。複数の人間関係が絡み合った、悲しいミステリー。

闇の中の二人

高校生である荻原信二の弟の生後三ヶ月の弟が何者かに殺された。強盗目的で侵入した何者かが赤ちゃんの鳴き声で気づかれない為に殺したと考えられる。しかし、いくつか不自然な点がいくつかあり、荻原信二のクラスの担任である永井宏美はその真相を突き止めていく。

踊り子

中学生の孝志は、毎週水曜日に深夜に近くの高校で新体操の練習をする女性に恋をした。その後、家庭教師のアドバイスを基に、その女性に毎週水曜日にスポーツドリンクの差入を入り口においていく。しかし、ある日を境にその女性は来なくなる。その事件の真相を探る。

エンドレス・ナイト

自分の夫が殺されたという連絡を受けた田村厚子は、自分が嫌いな土地の大阪に向かう。犯人は依然不明な中で、刑事から夫が愛した大阪の生活を見せたいと言う申し出があり、一緒に大阪を巡る。

白い凶器

ある会社で課長が何者かに殺された。その2週間後、今度は別のものも睡眠薬によって殺されてしまった。二人の共通点を探っていく中で一人の容疑者が浮かび上がってくる。そして犯人が特定されたとき、意外な犯行動機が明らかになる。

さよならコーチ

ある会社のアーチェリー部の選手が自殺した。自殺した原因は、アーチェリーを続けていく自信がなくなったこと。自殺する直前のビデオが録画されており、それが証拠となり、自殺として処理された。しかし、実際の死体とビデオの映像とで細かい違いが発見され、そこから事件は解決に向かう。

犯人のいない殺人の夜

著名な建築家の家宅内で人が殺された。家族と家庭教師とでその事件の隠蔽を図るべく画策。しかし、被害者の兄が執拗に周囲を嗅ぎ回っていく中で隠蔽がばれていく。

感想

どの章も良い意味で期待を裏切ってくれた。また他の作品も読んでみたい。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く