自分の知らない、世界の見方。

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デザインのめざめ (河出文庫)

デザイナー原研哉さんの風景をのぞく

日経新聞で連載され、2001年に出版された『マカロニの穴の謎』に新たに5篇を増補して刊行されたものです。
デザイナーの原研哉さんが日々の出来事を交えながらデザインについて書いています。
デザイン論、ではなく、エッセイです。

エッセイの中身もいいのですが、個人的には巻末にある解説が印象的でした。
数学研究者の森田真生さんが書いています。
解説の中で『原さんの言葉の中には「風景」がある』と書かれています。
『私たちはいつのまにか、原研哉という人物を去来する風景の豊穣へと、導かれてしまうのだ。』
その言葉に、はっとさせられました。
自分とは全く違う他者がいる。
その人と自分は似たようなことを考えているのかもしれないし、そうでない部分もたくさんあるのかもしれない。
エッセイというその人の日常を読むことで、自分とは違う感じ方に触れることができる。
単純に書かれている内容が面白いというのもあるかもしれませんが、エッセイはもっともっと奥深いことに気づかされました。

そういう風に思いながら読み進めていくと、なお面白い。
こんな感じ方もあったのか、と。
決めつける必要はない。
発想なんて無限にあって、どこまで発想を膨らませていけるのかが面白い。
自由であっていい。
そういうことを思った本でした。

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