長期的視点を大事にし、自ら考えたアイデアを実践すると生まれるユニークな会社

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世界を変えるビジネスは、たった1人の「熱」から生まれる。

第1章 科学者集団のベンチャー企業リバネス

  • 科学の最先端のことを分かりやすい形でアウトプットしたら何か起こるのではないかから始まる
  • 約200のプロジェクトが黒字で回るのは、キックオフ段階で利益率が50%を超える(人件費などの経費は50%以下)ように設計しているから
  • 仕事は、物事に従事する、事に仕える、作業するという20世紀型のものから、21世紀型の「事を仕掛ける」、「こんなことを仕掛けている」とニヤニヤできる仕事が大事

第2章 「QPMI」~イノベーションを起こす魔法のしくみ~

  • QPMIとは、Q=Question(Quality):様々な事象から課題を見出す、P=Passion(Personal):課題解決に対して情熱を抱く、M=Mission(Member):課題をミッションと捉え、チームを作り取り組む、I=Innovation(Invention):チームの推進力により新たな価値の創出を目指す
  • OPMIの事例として、植物工場のモデル。Q=なぜ40年も技術として存在する植物工場が未だにブームに終わるのか?、P=未来のための技術として植物工場を育てたい、M=育てるソフトの提供と出口確保を行う、I=外食産業とドッキングさせる

第3章 アイデアをビジネスに変えるしくみ

  • 社員に対しては「それ、新しいの?」「それ、面白いの?」「それ、やり続けられるの?」に対して「はい」であれば、「やってみよう」といい、経営者がどうビジネスにしていくかを考える
  • 「福幸豚」の事例では、福田さんの自分が育てた豚をそのまま食べてもらいたいというパッションがあり、餌から独自で作ることに成功。餌を作り育てるというノウハウを他に提供し利益を得る仕組みに。
  • ビジネスモデルを考える時は一石二鳥で考える。出前実験教室は、企業からみると、人材育成の場でありながら、かつCSR活動の一環となっている。
  • 人はありがとうと思ったときにお金を払う。ありがとうの数をある程度集めればそれなりの金額になる
  • 短期的な稼ぎである日銭を稼ぎながらも、長期的な視点になった資産化(会社の人材など)になることを行う。出前実験教室をロサンゼルスで行ったケースは赤字だが、7年後に授業を受けた高校生がインターン生となって来てくれた。
  • アイデアや問題意識は寝かせるのでなく、アイデアの風船として浮かべておく。そしてそれを必要な時(会話など)に、たぐりよせる。メガコーム(分子生物学の実験時間を大幅に短縮できる)というバイオ研究の実験機器は、「バイオ研究の実験機器が不十分」「研究者の研究を加速させたい」「町工場を活性化させたい」というアイデアの風船をまとめて、「墨田区の町工場で実験機器をつくり研究を加速させてみよう」となった。

第4章 イノベーションを生む「組織」のつくり方

  • 新規プロジェクトはお金でなく「継続性がある長期的な関係を築けるかどうか」を考える。100万のプロジェクトAと1000万のプロジェクトBであれば、Bでゴミ掃除をしてくださいならやらずに、Aでネットワーキングをして欲しいという仕事なら研究者の知り合いが増え知識も増えるからやる。

など

第5章 イノベーションを生む「社内制度」

  • 1コマ45分+休憩時15分?=1時間で、8コマや10コマという時間割で一日を働く
  • 小学校のように最低でも5,6教科学ぶように、5,6のプロジェクトを一人行う
  • サラリーマンでなく、これをやりたいというパッションがあるビジネスマンを集める

など

感想

研究者こそ経営者であるなど著者独特の考え方を2002年からリバネスをはじめて12年間でやってきた事業や組織づくり、人材育成などの一端を見ることが出来る良書。本書のような本は、「真似る」というよりも、なぜリバネスという会社がそれを取り入れたか、と考えることが最も本書を活かせると感じた。イノベーションや新しいことを起こすとなると「利益など度外視」でとなって、研究者=科学者=お金を生み出さないと考えがちだが、そういうフォーマットではなく「どうすればお金にもなるし、また継続して社会にその科学や研究結果を還元できるか」と考えるのに理解を助ける。とくに第三章のアイデアをビジネスに変える仕組みは、「アイデア」をどうマネタイズしていいか分からないという人には非常に参考になる。一言でいえば、人に喜んでもらえることをうまく提供し続けられれば結果的にお金になるということを再確認できた一冊だった。

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