不動産の買主を保護する制度! 知っておきたい不動産の法律

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すぐに役立つ 不動産を「売るとき」「買うとき」の法律マニュアル

買主保護のための制度はないのか

現地の見学や契約書のチェックなどで注意していても、購入した不動産をめぐってトラブルに見舞われることがあります。どのようにすればトラブルに対処できるかについて以下に説明していきましょう。

クーリング・オフの活用

クーリング・オフとは、早まって契約して後悔した場合などに書面による通知で申込みの撤回や売買契約の解除ができる制度のことです。撤回や解除ができる期間は、契約の内容や、申込みの撤回、契約の解除ができることなどが書かれた書面を受領した日から8日以内です。クーリング・オフの期間について注意すべきことは、撤回や解除ができることを告げられていなかったときは、申込日や契約日から8日を過ぎていても撤回・解除ができるということです。

クーリング・オフは消費者を保護するために定められている制度ですが、これは住宅購入の際にももちろん適用されます(不動産については売主が宅地建物取引業者で、買主が個人の場合に限ります)。何となく雰囲気に巻き込まれて住宅購入の契約をしてしまったものの後からよく考えて契約を解除したくなったような場合には、8日以内であればクーリング・オフを適用することができます。

手付金等保全措置

もしかりに、登記の前に売主の業者が倒産してしまったような場合には、買主は所有権も主張できず、支払った前金も当然には戻ってこないということになり、非常に不利な立場に置かれます。

そのため、手付金などの内金全額について、銀行などの金融機関の保証を得て、その保証書を買主に交付するといった手付金等保全措置制度があります。

営業保証金制度

買主保護のための制度として、宅建業者が買主に賠償金を払うことになった場合に備えてあらかじめ金銭を蓄えておく、営業保証金の制度があります。

住宅性能表示制度

さらに、住宅性能表示制度といって専門家によって作成された住宅性能評価書を添付することによって、買主の保護を図った制度もあります。この住宅性能表示制度は、住宅品確法に定められています。買主としては、この評価書に記載された具体的な性能を信頼して取引できるわけです。

この制度を利用すると、登録住宅性能評価機関が構造の安定性・火災時の安全性といった住宅の品質を鑑定してくれるので、後のトラブル防止のために役立ちます。表示制度を利用したい場合には登録住宅性能評価機関に申請することになります。

特定住宅瑕疵担保責任履行確保法による欠陥住宅補償

建物を建てる際には、都道府県などに置かれる建築主事、または民間の指定確認検査機関による建築確認が必要です。ところが、平成17年に発覚した耐震偽装建築問題により、指定確認検査機関の検査の精度が社会問題化しました。民間の検査機関と業者がなれ合ってしまうと、本来、建築主事が行っていれば通らないはずの検査が通ってしまうことが問題になったのです。それだけでなく、いくら売主の業者が担保責任を負うと定めたところで、肝心の業者が倒産してしまうと補償が実行されず、購入者が泣き寝入りせざるを得ないという問題も浮上しました。

そのため、この事件をきっかけに、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律が制定されました。この法律のポイントは、平成21年10月1日以降に引き渡される新築の分譲住宅の販売業者と注文住宅の建設請負業者に欠陥補償のための保険加入または保証金の供託(→参照)を義務づけた点です。

たとえば、保険加入していた販売業者が、欠陥発覚後に倒産したとしても下図のように保険金支払いや補修・建て替えが行われます。つまり後々欠陥が発覚した時に備えて資金をあらかじめキープしておくので、もしもの事態が生じても被害者は泣き寝入りすることなく保険金を受けとれることになります。

今後家を買ったり建てたりする消費者としては、別の建築士に設計図を見てもらうなど、自衛措置を講ずることも考えるべきでしょう。

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