伝統的大泥棒の実践的レッスンをふんだんに盛り込んだ異色の防犯読本

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犯罪者はどこに目をつけているか (新潮新書)

伝統的大泥棒から学ぶ防犯

① 強盗の竹村弘

  • やりやすいか、いい獲物か、上手く逃げられるか。
  • いざとなれば、体当たり一発で突き破れる壁の家を狙う。

② 猿の義ちゃん

  • 人間がかぶりつく、というのはもの凄い力。動けなくなった。痛いなんてものじゃなく、思わずイターッって叫んだ。許して下さい、と言って離させた。
  • 昔、爺さんと婆さんの二人暮らしの家に、コツコツ貯めた現金があるのを知って狙った。家の周りは格子があり、厳重だったので、家の横の木に登り、屋根に飛び移って、瓦をはずし、押入れの板を足で壊し、金庫をドライバーで壊し、大金を奪った。
  • 泥棒は家の周囲を回り、一階に錠がかけてある場合、二階を狙う。その時、足場になるものを探す。そして、雨樋、クーラーの配管、水道のパイプなど手足を掛けられるものがあれば、簡単に侵入できる。
  • 『防犯多発地区』『怪しいと思ったら110番』などのポスターが剥がれてかけていたり、汚れていたり、貼りっぱなしだったら、そこはそれだけやりやすいところ。
  • カメラはどこに付いているか、すぐ分かる。それをよければ問題はない。しかし、逃げる時は熱くなって用心を欠き、知らぬ間に写されてしまう。でも、『スーパープロ』は、カメラが付いていても、狙ったらやる。
  • 犯罪というのは、隙間産業。その隙とは、やられるヤツの油断であり死角。自分たちはそこを突く。
  • 玄関に発光ライトと防犯カメラが付いていたら、厄介だから避ける。

③ 忍びの弥三郎

  • 賊にも三分の利というやつで、目的を得るために危険を犯し、全神経と労力を駆使したにもかかわらず、無駄骨折って終わった賊の心は反抗的となる。
  • 人の口には戸は立てられぬの言葉もあるように、極秘としている事柄ほど人から人へと漏れる。金庫や高額品の在り場、施錠箇所、防犯の設置不設置、有人無人といった秘密は完全にもらさないことに重点を置くべき。
  • 不幸にして、泥棒に侵入されても、泥棒自身の逃げ場がなくなったとき、大声を出してはいけない。泥棒が居直る恐れがあるので、見て見ぬふりをすること。
  • 堅牢な建物でも、現金があると感知したら、侵入する手段と方法を練り上げ、外から見られる率が最も少ない場所を見出す。どんな家にも必ず欠点の場所がある。
  • 空き巣を働く人間は、その犯行時の服装は紳士的で、その言葉や語調も真面目な人間としての表面を作り、一般善良な市民と変わらない。その格好で、狙う家屋の周囲を必ず一、二度往復し、住人の在不在、在宅人数や老若を判断する。
  • 賊は発覚した場合を考えて、近隣の家並みを把握する。突発時に備えて、弁解用語も備えており、落ち着いた動作で、相手に変化を覚られない細やかな芸を持つ。
  • 家の周囲1m内に、脚立、酒の空箱、自転車、車、街灯、電柱、植木、ブロック塀などが接近してある場合、泥棒は、家屋やベランダに飛びついて侵入する。
  • 家屋で最も侵入されやすい便所、風呂場、応接室、裏勝手口の窓や扉を覆ってしまうほどの樹木、障壁は低くすること。改善できない場合は、その各窓の施錠を三重ロックにして、家の中が見えないように、濃色のカーテンを引き閉めておくこと。
  • 狙った家の隣人から『どちらさんですか』と声をかけられるほど、嫌なことはない。だから、一人住まいのアパートほどやりやすいものはない。
  • 一般家庭のシャッターは、簡単に開ける方法があるし、一階にシャッターを落としていても、二階までシャッターを落とすところは少ない。そこで二階から侵入を図る。シャッターは強い味方というより、裏切り者になる。

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