プロローグ:P&Gの強みは人材育成
- P&Gの強みは人材育成です。優れたマーケターを育成できるので強いブランドが生まれ育っていくのです。
- 人材育成において明らかにP&Gがほかの企業と違う点が2つあります。1つは、社員に求めるスキルがすべて明文化され、世界中の社員の共通基準として定められていることです。もう1つは、それらのスキルに対応した研修が用意されていることです。
- また、昇格はすべて内部から行うというルールもあります。P&Gが最も大切にしている企業のコアバリュー(企業理念)を、DNAとして一から教え込むためです。
- 私は、会社と社員はお互いの「使命感」でつながっていると思います。社員の使命感は、会社に対する使命感ではなく、自分に対する使命感です。「自分がなりたいものになる」という使命感を持つことは自分にとっても良いし、雇い主の会社にもとても役に立ちます。会社の使命感とは、会社が目指すことであり、企業理念です。社員は会社の理念に合意し、仕事を通じて自分がなりたいものになるように努力することで、会社の目的に貢献するという関係です。
「暗黙の了解」も自分次第
1. P&Gとの出会い
「そういうものだから仕方ない」と止まってしまうのではなく、その規範を受け入れている自分を意識するのです。そのうえで自分自身の問題として、ここは受け入れるか受け入れないかを選びます。場合によっては、積極的に声を上げてでもそれまでの暗黙のルールを変更してほしいと思うかもしれません。
2. ワンページメモ
- 自分の考えを伝え、相手にインパクトを与え、相手から何かのアクションを引き出すことができる。それがコミュニケーション力です。
- マーケティング部にとって、まずマーケティングを経験した後に営業経験をするという順番は非常に大切でした。新人のことから、消費者にフォーカスしたマーケティングのいろいろな仕事を担当し、消費者起点の観点でマーケティングの何たるかを学んでからということです。
育つ社員しかいらない
人材は自前で育てる
- 「お腹を空かせている人に魚を与えるのではなく魚の釣り方を教える」。
- WCFs : リーダーシップ、実行力、優先順位、クリエイティブ力、他人との効果的な協働、戦略的思考と問題解決力、コミュニケーション力+専門分野の熟練。
リクルーティング
- 見極めるべきは、入社してからどのような人材になってゆくのかという部分ではないでしょうか。
- 育つ社員というのは、会社の価値観を理解し、会社必要とするスキルを会得する可能性がある人です。
プロジェクト
- 「正しいこと正しくやる」あるいは「難しくて正しいことを正しくやる」ということです。
- ブランドマネージャーには、「見えないものを見る力」が必要だと思います。
- この「周りの人を巻き込む」というのは、自分がやってほしいことを人にやらせることではありません。ビジョンを共有するということです。
リカバリーショット
チーム再生
- 「組織の結果は組織の仕組み次第」。
上司と部下
- エクイタブルな能力とは普遍性があり、いろいろな仕事に対して発揮できる基本的な能力のことです。
- 「やってみたらできなかった」と分かることすら貴重な経験です。
人とブランドさえ残ればいい
リーダーシップ
ダイバーシティ
感想
>>始まりはDNA、成長させるのは自分
P&Gにおいての人材のとらえ方、育て方を著者の経験・考えを交えて語られた一冊。押し付けでなく、正当化するわけでもなく、「P&Gではこうしている」という書き方に好感が持てた。
始まりは両親のDNA、そこから周囲環境の影響を受け、社会人になって会社のDNAを学んでいく。DNAというと、それが「絶対」であるように思われている節があるが、私はそうは思わない。それを、いかに成長させ昇華していくは自分次第だと思う。
関連まとめ
本のまとめカテゴリー
コメントを書く