幻惑の死と使途の名言

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幻惑の死と使途 (講談社ノベルス)

主人公の犀川は、犯人の「生き方」を「綺麗」と表現する。綺麗な生き方をする殺人者。まとめたいと思える作品です。

幻惑の死と使途の名言

概要

  • 「諸君が、一度でも私の名を叫べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」―自信に満ちたせりふと共にあらゆる状況からの脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が、衆人環視の状況の中で殺害された。さらに、彼はなんと遺体となってまで、最後にして最大の奇跡を行う!?犀川・西之園師弟が明かす驚愕の真実。

考え方

  • 「カメラで狙われているときは、もっと余裕のある上品な表情を作りなさい。なんです、あれは? はしたない。いまにも貧血で倒れそうな顔だったじゃないの」 「本当に倒れそうだったんですもの」萌絵は弁解する。 「本当に倒れるまで、微笑んでいなさい。まったく、子供なんだから、貴女は」
  • 彼の思考は、彼の頭脳の全域では滑らかに連続しているが、意識できる一部分では、不連続なことが往々にしてあった。これとまったく同様に、人の会話は、思っている内容を全部しゃべることが不可能であるがゆえに、必ず不連続となる。 この不連続を排除するためには、会話のレベルを落すか、速度を落すか、あるいは、考えないように思考を減速するか……。そのいずれかしかない。
  • 「妄想と幻想の違いは何ですか?」「妄想と幻想か……」「同じだね」「前者は現実より悪い空想、後者は良い空想に使われる場合が多い。また、妄想は他人に見せられないが、幻想はマジックみたいに他人に見せることができる。しかし、成立する条件も、結果も、特に違いはない。つまりは、同じものだね」
  • 人間の考えた法則なんて、どれも、きわめて特殊で理想的な条件の下でしか成立しない。それらの法則は、現実の問題を解決するのではなく、問題の性質を見通すものでしかない。どちらが北なのかを教えてくれる羅針盤と同じで、目的地にまっすぐ連れて行ってくれるわけではないからだ。 こんな幼稚な知識で、よく人類は、ビルを建て、橋を造り、海に潜り、宇宙に飛び出したものである。

知ることの楽しさ

  • 「大人になるほど、こんな素敵は少なくなる。努力して探しまわらないと見つからない。このまえ、君は科学がただの記号だって言ったけど、そのとおりなんだ。記号を覚え、数式を組み立てることによって、僕らは大好きだった不思議を排除する。何故だろう?そうしないと、新しい不思議が見つからないからさ。探し回って、たまに少し素敵な不思議を見つけては、また、そいつらを一つずつ消していくんだ。もっともっと凄い不思議に出会えると信じてね……。
  • 何かに気がついて、新しい世界が見えたりするたびに、違うところも見えてくる。自分自身も見えてくるんだ。面白いと思ったり、何かに感動すふたびに、同じ分だけ、全然関係のない他のことにも気がつく。これは、どこかでバランスを取ろうとするのかもしれないね。たとえば合理的なことを一つ知ると、感情的なことが一つ理解できる。

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