国民皆電子マネー時代の到来!電子マネーの現実と未来

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電子マネー革命─キャッシュレス社会の現実と希望 (講談社現代新書)

■国民皆電子マネー時代の到来

2008年度電子マネー決済額 1兆457億円
2009年度4月末 発行枚数合計 1億2,654万枚
 ※携帯電話1億1,540万台、自動車保有台数7,900万台
2013年度 決済総額は3兆を超えると予測

市場規模(3,000円未満の小額決済)は年間約60兆円

クレジットカードに対する優位性
→借金嫌いの国民性、総額の買い物に限定した場合、構造的な違いによる優位性が際立つ

デビットカードに対する優位性
→利用可能店舗数、不正利用・被害補償などの安心感

■電子マネーの利用者を守れ

・電子マネーの二大リスク
 リスク① サーバー上の電子データが改竄される
 リスク② 発行会社である私企業が倒産する
→こうしたリスクに対し一定の解決を図ったのはが、
 2010年4月に施行された「資金決済法」

1989年~2010年3月 「前払式証票の規制に関する法律」(プリカ法)
・もともとカードの規制を目指す法律であるがゆえに、カード記録型の電子マネーには適用されたが、サーバー管理型には及ばないという奇妙な矛盾が生じた。
・法で定める「証票その他の物」にセンターサーバーは含まれない
・2010年度で発行総額7000億円のサーバー型電子マネーに規制のない状況が、法律上の利用者保護に格差が生じており好ましくない

■「資金決済法」の制定(108条からなる)

【変更・追加部分】
・「サーバー管理型」を含め、電子マネー利用者を保護するルールを定めた
・電子マネーを使った新しいビジネスを含む、送金業務に関する部分
・銀行同士が互いの口座間でなされた振込みを精算する仕組みに関する部分

【電子マネー発行会社の規制】
(1)サーバー型電子マネーの規制
第3条にて「前払式支払手段」を規定
 ・証票、電子機器、その他のものに記載され → センターサーバーを対象
 ・又は番号・記号その他の符号 → ID番号だけを発行する「バーチャル型電子マネー」に対応
 ・通知、その他の方法 → ID番号をWEB上で入力する手続き
(2)電子マネー発行会社に厳格な登録手続き
(3)半年毎の実態報告
(4)未使用残高の2分の1以上を国に供託

【残された最大の課題】
(1)ハッカーによる電子データの改竄
(2)企業が発行するポイントとの関係

■擬似通貨「ポイント」の現実

変更されるポイントの価値
・約款などから法的な問題はない
・ポイント発行額の増大により今後もいわゆる改悪は発生すると想定される
・会計処理に国際基準が導入される
 →従来ポイントによる実質的な値引き額も含めた全額を売上として計上
 →国際会計基準では、ポイント分を減額して計上(売上が減り会計負担が増す)

ポイントサービスの目的
・顧客囲い込み
・手持ち資金の負担軽減効果
→一定期間値引きの原資を自己資金として活用できる
→最後まで使われないものが一定割合で存在
・マーケティングへの応用

ポイント交換の時代~ポイント連合の形成
・異業種企業のポイント交換の提携により、囲い込み効果の継続、顧客満足度の向上を図る
・交換の手間を省く「共通化」という戦略(T-POINT、PONTA)

法規制の現状と資金決済法
・景品表示法 不当に過度な景品がつけられることを規制する趣旨
・消費者契約法 「消費者の利益を一方的に害する契約条項を無効」
→十分な告知期間もないまま突然ポイント価値を切り下げる変更は無効

資金決済法で電子マネー利用者と同様、ポイントも利用者保護を図るか否かは将来の課題として残されている

■電子マネー送金・換金

・送金は銀行法によって阻まれていた
・換金は出資法によって阻まれていた
・資金決済法により、2つの法律の封印をといた

「資金移動業」として登録すれば一回当たり100万円以内の送金業務を行えることとした
・事業規制はなく多種多様な業界からの参入が予想される

法人かつ一定の財産的基礎を有する
・未使用残高の100%以上の供託
・次世代の決済インフラとして期待される電子マネー送金サービスの質を担保するための厳しい規制

想定されるビジネスモデル
・ウエスタンユニオン型(現金手渡し型)
・PayPal型(ネット決済型)
→日本で期待されるのは両者の統合型

決済手段のデジタル化がもたらすもの
・社会でやり取りされるおカネの量の爆発的増加
・GDOの6割を占める個人消費の分野における「財・サービス」の取引量の増加
→ネットオークションなどの親和性の高いものの他に、新たな財・サービスの創造(情報など)

CtoC取引の本格化
・決済コストの低下でこれまで値段のつかなかったものの売買が可能となる
・特に物理的移動の伴わない商品の売買において優位性が高い

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