ハードボイルドとは

2042views毒針毒針

このエントリーをはてなブックマークに追加
ペイパー・ドール―スペンサー・シリーズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

男がかっこいい

探偵スペンサーシリーズと言われる1冊
探偵物のなかでは武闘派なスペンサーが謎を解決していく探偵小説です。

昨今キャラクターが立つといえば女性キャラに焦点があたるが
この小説は男性キャラしかもおじさんのキャラクターが極めてかっこいい

いわゆるハードボイルドといわれるジャンルであるが

この本の大部分は探偵の聞き込みから成り立っている
あとがきにも記載されていたが全体の10分の9は調査である

解決編、そしてよくある後日談はほんの付け合せ程度しか見られない

探偵と聞いて思い浮かぶのは主に推理であるが
この本は推理する要素はほとんどない。

すべて探偵という立場から被害者の事から殺人の動機まで聞き取ってしまうのだ

これは探偵小説としても異色の部類に入るだろう。

主人公の存在意義

この本の大部分が聞き込みであるため
会話劇が朱となる

ここでその会話相手が重要な訳だが
この会話相手も個性が強いものぞろいである。

スペンサーの恋人はハーバード大学を卒業し
主にスペンサーが聞き取ってきた情報をスペンサーとは別の観点、主に女性的な立場から考えるいわばもう一人の探偵役である

この本では彼女がむしろ探偵ではないのかと思うほど推理部分を担当してくれている

他にも中盤にバトルパートがあるのだが
主人公がやられそうな時に助けにくる暴力警部補

さんざん無能扱いされてたが解決編で謎を解き明かすゲイの刑事

など主人公より主人公している脇役がゾロゾロといる
あれか、流行りの空気系主人公だろうか

しかしこれらの活躍は主人公の聞き込みがなければ成立しないため
やはり主人公は助手的な立場での存在意義があるのだろう

たとえまやかしでもハッピーエンドで終わらなければならない

この本ではある1つの殺人事件を元に物語が展開していくのだが
殺人の動機が非常に救われないものとなっている

いわゆる鬱展開であるが

主人公は周りの登場人物を不幸にさせない
主人公だけが傷ついてこの本は終わりとなっている

その気になれば周りのキャラも不幸になることも可能だが
あえて溜め込み自分だけが不幸になる

それに加え##読者も不幸にしないのが
この本の素晴らしいところである

この本の終わりは自然なハッピーにみえるように終えられているのだ
誰も傷つかず平和になったように描かれている

かく言う私もこれを書くまではその騙されていた読者の1人だ

周りを傷つけず自分だけが犠牲となる点に私は#ハードボイルドを感じる

これこそハードボイルドといっていいものであろう

感想

スペンサーシリーズは母に勧められ読みましたが右肩上がりに面白くなっていきました。
ぜひ興味が湧きましたらぜひ読んでみて下さい。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く