社会人なら逃れられない『評価』と『贈与』を知る

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評価と贈与の経済学 [kindle版]

内田樹と岡田斗司夫の対談本。「若者が草食化するわけは?」「努力と報酬についてどう考えるべき?」「決断力って必要?」「なぜ若者は人前でケータイをいじるのか」「マネー経済の後に来る時代って?」など様々なテーマについて、膝を打つ分析や名解説の数々が飛び出します。会話が盛り上がるにつれてキレを増す両者の言説は、思わず人に教えたくなる、説得力たっぷりの内容。そこから響いた部分をまとめました。

社会人なら逃れられない『評価』と『贈与』を知る

偽善を貫くしか善はない

  • 公共的な立場における人格ってどんなに偽善的でも構わないと思っている。死ぬまで、ありとあらゆる場面で偽善を貫いたら、その人は善人でしょ。人間は偽善を通じてしか善に到達できない。

報酬は信じた者に与えられる

  • 一番足りないのは、「努力あるいは才能に対する報酬は、いつか必ず来る」っていうことに対しての素直な信仰だと思う。これだけ努力したんだから、遅滞なく報酬をよこすように、納品したらすぐ金払え、「キャッシュ・オン・デリバリー」っていうのは、要するに相手を信じていない人間の言いぐさだからね。
  • 努力と報酬が相関するというのは、理想なの。はっきり言えば、嘘なの。努力と報酬は原理的に相関しないの、全然。するときもあるかもしれないけど、それは例外。

居場所を共有するからこそ危機的状況を凌げる

  • 映画「エクスペンダブルス」の傭兵集団がどうしてオフのときにこまめに宴会を開いて、自分の恥を語り合うのか。たぶんそれは兵士たちが経験的に「自分は弱く、孤独で、実はここしか居場所がないのだ」とカミングアウトし合った方が、危機的状況で仲間を守るために高いパフォーマンスを発揮するようになるということを知っているからでしょう。

「誰でもできる」というのが結婚制度であるべき

  • なぜなら、平気で「価値観の不一致」というような理由で離婚しちゃうでしょう。そんな高いレベルでの人間的一致が果たされなければ結婚しちゃいけないのだとしたら、人類はとっくの昔に滅亡してますよ。

外部の仲間が持ててこそ「いいやつ」

  • ドメスティックな集団内部で高い地位にいるから「外部の仲間」が増えるわけじゃない。話は逆なんです。外部に多くの友人を持っている人間が、集団内部でいつの間にか高い地位に達する。潜在的な敵たちと持続的で安定した贈与と反対給付の関係を取り結べる人間こそが、岡田さんの言う「いいやつ」、仕事のできるやつなんです。

金は天下の周りものみたいな

  • 時間を止めて、社会を輪切りにして見ると、「資源を持っている人間」と「持っていない人間」の間に量的な格差があるように見えるけど、経時変化を動画で流してみれば、「資源を持ってる人」がパスの流れのなかにいて、すごい勢いでパスを通していて、「資源を持たない人」は最初に来たパスをそのまま抱き込んで、それを次の人に出せないので、そこで流れが切れてしまっていることが一望できるはずなんです。

決断を強いられている時点で負け

  • 正しい決断を下さないとおしまい、という状況に追い込まれた人間はすでにたっぷり負けが込んでいるの。正しい選択肢を選んできた人はそもそも生まれてから一度も決断なんかしたことがないんだから。

身体の弱い子は本能的に敏感

  • 身体の弱い子っていうのはね、自分の生命力をさらに弱めるような、ネガティブな入力に対してはほんとうは反応が早いはずなんですよ。理屈ではやらなければいけないことでも、身体がちゃんと嫌がってくれるんですよ。
評価と贈与の経済学 [kindle版]

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  • 内田樹,岡田斗司夫 FREEex

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