知っておくべき? スキャンダルにまみれたオリーブオイルの世界

25985viewsvioletReadervioletReader

このエントリーをはてなブックマークに追加
エキストラバージンの嘘と真実  ~スキャンダルにまみれたオリーブオイルの世界

偽装が横行しているオリーブオイル業界の現状を、歴史や文化誌的な側面も交えながら報告し、このような状況を改善しようとする人々の取り組みも紹介していく本です。

スキャンダルにまみれたオリーブオイルの世界

オリーブオイルの不正の仕方

  • オリーブオイルに関する不正の多くは、低級の植物油に植物エキスで香りや色をつけ、瓶や缶にイタリアの国旗やベスビオ山の紋章を印刷したラベルを貼り、架空の生産者の名前やそれらしい素朴なブランド名をつけて売る、といった単純な手口だ。

エキストラバージン・オリーブオイルといえど、手荒に扱われる。

  • ワインはタンカーであちこちに運ばれるようなことはない。瓶詰め前のボルドーワインがタンカーの液槽に入れられるなんてあり得ないし、シングルモルトウイスキーだってそうだ。それなのに、同じくらい上質で傷みやすいエキストラバージン・オリーブオイルだけは、3000トンもまとめてタンカーに積み込まれて地中海のあちこちに輸送される。

悪貨は良貨を駆逐する

  • 低品質のオイルを混ぜてエキストラバージンと偽装する不正が蔓延し、精製オリーブオイルの供給量が爆発的に増えたことで価格競争にますます拍車がかかった。ユニリーバやネスレのようなオリーブオイル販売の最大手でさえも、低品質オイルの混入を知ってか知らずかは別にして、そのリスクを覚悟でより安価なオイル原料を探し求めた。

本物の味を知る者は少ないのでは?

  • 「味や風味の欠陥を脱臭加工できれいさっぱり取り去った味も香りもないオイルに、消費者は慣らされてしまっている」とシモーネ・ドメニチは私に話した。
  • 消費者が、オリーブの果実風味が豊かな力強いオイルを試すと、『何、これ!質が悪いんじゃないの?』という反応を示す。消費者が脱臭加工オイルに慣らされてしまうと、最悪の事態になりかねない。エキストラバージン・オリーブオイルが本来持っているべきすばらしい価値が、消費者の嗜好に合わせることで失われてしまう。

オマケ

人類にオリーブオイルは欠かせない

  • オリーブオイルは古代から、単に重要な食べ物であっただけでなく、人々の生活文化を向上させ、人と神とをつなぐ命の絆だった。ギリシャ神話の英雄であるオデュッセウスは、船が難破した後、疲労困憊し潮にまみれた体をオイルでぬぐった途端に、神々しい美男子に変身した。悔悛したマグダラのマリアは、家中をその芳香で満たすほど大量のオイルを使ってキリストの足を清め、自分の髪でぬぐった。ノアの箱舟に鳩が戻ったときにくわえていたのはオリーブの枝で、これは神が洪水後に人間を許したというだけでなく(古代ギリシャ時代から嘆願者はオリーブの枝を持って訴える慣習があった)、ノアが平和の地へとたどり着いたことを示した。
  • 感想

    本来のオリーブオイルは消費者の好みに合わないため、品質を落とした上で好みに合わせ、高級そうなパッケージに売るというのは、商売としては正しいのですが、健康面の問題などがあるため、品質コントロールはしっかりして欲しい所です。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー

コメントを書く