保険は最強のビジネスモデル。保険会社が大勝ちできるギャンブルだった?

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生命保険の罠 保険の営業が自社の保険に入らない、これだけの理由 (講談社プラスアルファ文庫)

保険会社が大勝ちできるギャンブル

「定期特約つき終身保険」という保険商品。近年まで、保険業界、特に国内の大手生保の主流だった商品です。

この商品について、その仕組みや営業現場の実態を検証しつつ考察を深めることは、保険を、特に「売る側の都合」を理解するうえで、極めて有効です。同時に、今まで保険に関して、お客様の耳目に触れていたであろう情報が、いかに誤った認識から流布されているものか、ということもわかっていただけると思います。

さらに、それは後ほど明らかにしていく「外資系の噓」を理解するうえでも役に立つものです。まずは「定期特約つき終身保険」について、本当のことを知っていただきたいと思います。

もともと、あらゆる保険商品は、会社が損をするようにはできていません。あらかじめ、お客様の死亡率は高めに、会社経営にかかる経費は多めに、市場金利などは低めに見込んで保険料を設定しているからです。つまり、ずいぶん余分にお客様からお金をいただいておくことになっているわけです。ただし貯蓄商品などは、「高収益性商品」というより「顧客拡大性商品」という位置づけになっています。「ま、契約者が増えるのはいいことだ」と、そんな程度の認識です。

事実、著者が大手に在籍していた期間、「個人年金保険」をしばしば販売していましたが、そのたびに、上司から「お前、年金ばっかり売っても儲かんないんだぞ。年収500万円かそこらに落ち着きたくてメーカーから転職してきたのか? そうじゃないだろう? 保険屋は保障を売るんだよ」と言われていたものです。

結局、「いつかお客様に返すお金」を預かる契約は、保険会社にとっては、それほど美味しくないのだということがわかります。しかし、「向こう10年間に万が一のことがあった場合、数千万円を支払います」といった契約は違います。万が一のことがなかった場合は、お客様が支払う保険料は、会社がまるまる懐に入れることができます。まさにドル箱です。

このように保険というシステムの基本は、保険会社がトータルでは絶対に負けないように仕組まれたギャンブルのようなものです。

もちろん、保険の契約後、一定期間中に亡くなられるお客様もいらっしゃいます。入退院を繰り返す方もいらっしゃいます。その時、保険会社は、お客様からいただいた保険料とは、文字通り桁違いのお金を支払うことになります。しかし、先に書いたように、その確率はずいぶん高めに予想(設定)してあります。一定期間、何事もなく無事に過ごされたお客様からいただく保険料の総額は、巨額の保険金支払い分を引いても余りある計算になっているわけです。

したがって保険会社は、お客様に、貯蓄目的ではない高収益が見込める商品に、なるべく多くの保険料を投じてもらおうとします。「会社が大勝ちできるギャンブルに、1円でも多くのお金を賭けてほしい」と、そういうことです。

そこで「定期特約つき終身保険」です。この商品は、保険会社が大きく勝てるギャンブルを仕掛けている商品です。主体はあくまで「万が一の場合にだけ備える保険」だからです。

しかも、そこに「病気での入院に備える保険」「成人病での入院に備える保険」「長期の入院に備える保険」など、細分化された「特約」という名の「おまけ」が足し算されることで、一人一人のお客様に投じていただくお金が、いつのまにか高くなるようにしてあります。「勝てるはずがないギャンブル」に参加する人たちの「客単価」が上がるように作られているわけです。積極的に販売したくなるはずです

感想

現実怖いっす、、

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