日本人は「保険」が大好き!?

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生命保険「入って得する人、損する人」 (講談社プラスアルファ新書)

日本人は保険好きな民族だった!?

日本人は「保険」が大好きです。とくに生命保険については、間違いなく「世界一の保険大国」です。

それなりの年齢になれば、誰でもひとつくらいは生命保険に入っていて、人によっては5つも6つも、なかには10以上の生命保険に入っているという人もそれほど珍しくはありません。10以上なんていうと、若い世代の方などは「ホントに? 少し大げさじゃないの」と思うかもしれません。

ですが、加入している生命保険が「10本クラス」の人はゴロゴロいます。たとえば、就職した当初、職場に出入りしている生命保険会社のセールス担当者に「社会人の義務だから」と言われてひとつ加入。その後も、

「効率よく貯蓄できるタイプが出ました」
「病気になったときの備えもしておきましょう」
「お子様の将来も心配ですね」

などと、折に触れて顔を出すセールス担当者に言われるがまま、2つ目、3つ目、4つ目……と加入してしまったという感じです。貧乏で保険料を払えないような人は、生命保険に入ることができません。また逆に、大金持ちで、万一のとき、保険金なんかなくても別に困らないような人は入る必要がありません。

生命保険は、大金持ちでも貧乏でもない「中間的」な人たちが入るものです。ちょっと前まで「総中流社会」などと呼ばれていた日本は、ほとんどの人がその中間的な層に属していたので、みんなが生命保険に入る条件を十分に満たしていたのです。

本当に生命保険が大好きで、「これはすべて必要だ」という信念を持って加入している人もたしかにいます。しかし、ほとんどは「なんとなく」「いつの間にか」加入している生命保険が増えてしまったという人たちです。そういえば……と心当たりのある方もいるでしょう。

もちろん、「ひとつ目の加入はわかるけど、残りはまったく理解できない。一部の特殊な人の話だ」という方もいると思いますので、日本人がどれだけ生命保険に加入しているかを示す、数字的な根拠をひとつだけ出しましょう。

生命保険に加入すると、保険料を支払わなければなりません。日本で支払われている保険料の総額は、じつはとんでもない金額になっているのです。

生命保険会社全体の収入保険料は、1年間でなんと約34兆円(平成20年度)。国の税収が平成21年度予算で約37兆円(所得税16兆円+法人税11兆円+消費税10兆円)ということを考えると、いかに日本人が「生命保険にお金をつぎ込んでいるか」がわかると思います。

業界規模が大きいこと自体は、なにも悪いことではありません。しかし、「なんとなく」「いつの間にか」加入している生命保険が業界を大きく膨らませているわけですから、やはりさまざまな問題・トラブルが出てきてしまいます。なかでも多いのは、「入っている生命保険が、自分の考えていたものと違う」

不祥事もチャンスにする生保会社

もし実際に電話してくる人がいたら、それこそ大チャンスです。生命保険の見直し、保障の追加をすすめるきっかけになります。

生命保険会社のセールス担当者にとっては、「生命保険を説明する場」「お客さんと話をするきっかけ作り」がいちばん大事です。これまで見てきたように、それこそが最大のビジネスチャンスになるわけですから。

ひところ「保険金の不払い問題」といって、生命保険会社や損害保険会社が「支払わなければいけない保険金を支払っていないケースがたくさんある」と大騒ぎになりました。

これを反省して、多くの生命保険会社では、セールス担当者がすべてのお客さんのところを訪問し、保険金の請求漏れはないか、いろいろな変更(住所変更や改姓など)手続きの漏れはないかを確認して、保険契約の内容をもう一度説明するといったキャンペーンを行っています。

これも、そのような訪問をきっかけに生命保険の見直し、保障の追加につなげるというのが本当の狙いです。このキャンペーンにより、「不払いとなっていた保険金を支払った」というケースもあったようですが、それよりむしろ新しい契約を取ったり、あるいは契約の見直しにより保障の増額につなげるという、生命保険会社にとってメリットのある話のほうが多かったようです。

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