徹夜作業では、30分でもいいから眠った方がいい理由

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脳に効く「睡眠学」  角川SSC新書

徹夜作業では、30分でも眠った方がいい

1964年にアメリカの高校生が、何時間、眠らないでいられるかという世界記録に挑戦したことがあります。結果は264時間12分でした。つまり11日間あまりも起き続けていたことになります。

これはまるで、コンピュータを休ませないで、酷使し続けたようなものです。熱くなったコンピュータには、さまざまなトラブルが発生します。人間の場合にも同じことが言えます。睡眠をとらないと、脳も身体も正常な機能を果たさなくなってしまうのです。

この高校生の場合も、最後は幻覚が見えて、ふらふらの状態でした。ところが、記録に挑戦したこの高校生は、その後14時間40分、ぐっすり眠って回復し、正常な生活に戻ることができました。

睡眠は、酷使し続けて熱くなってしまったコンピュータを止めて、冷やしてやるのに似ています。冷却して回復したコンピュータは、再び順調に動き始めます。ちなみに「寝だめ」という言葉がありますが、これは実際には不可能です。いくら、コンピュータを長く使わないでいても、それで性能がアップするということはありません。

世界記録に挑戦したこの高校生ほど極端な例ではないにしても、睡眠不足を積み重ねると、人はさまざまな不調に襲われます。集中力の低下、イライラといった、仕事や作業のミスにつながるマイナスの影響が現れてくるのです。

充分な睡眠が学習効果を上げる

では本当に、睡眠時間と能力の間には相関関係があるのでしょうか。学校の成績と睡眠を例にとって考えてみましょう。

成績の良いA評価をとっている生徒は、早い時刻に就寝して、睡眠時間も長いことがわかります。逆に、成績が悪くなるにしたがい、就寝時間は遅くなり、その分睡眠時間も少なくなっています。睡眠不足の影響が成績の低下につながっているのです。

健康にも悪影響を与える睡眠不足

しかし、成績への影響もさることながら、睡眠不足には健康への影響というもっと深刻な問題があります。若くて健康な男性に、一日の睡眠時間を4時間に制限して6日間過ごしてもらったところ、交感神経が緊張することがわかりました。

交感神経は、一般に「闘争と逃走」を司る神経と呼ばれています。つまり、戦う場面や走る場面など運動時に活発に働く神経です。逆に、平静時に働くのが副交感神経で、両者を合わせて自律神経と呼んでいます。

交感神経が緊張すると、血圧や心拍数が上がります。必要以上の興奮状態は、心臓に大きな負担をかけることになります。

たとえ30分でも眠った方がいい理由

人間は、眠っている間に脳と身体を回復させています。睡眠による脳の回復については、コンピュータを例にして前述したとおりです。睡眠は、働き続けて疲れた脳組織を修復し、回復させます。また、起きているときに脳にインプットされた大量の情報を、眠っている間に整理し、不要な情報を消去し、必要な情報を記憶します。こうした脳の回復によって、人は活発に活動することができるのです。

一方、睡眠中には、疲れた身体を回復させる作業も体内で行われています。ホルモンの分泌は、その代表例です。成長ホルモンは、大人には関係のないもの、と思ってはいけません。発育期の子どもの身体の成長を促す成長ホルモンは、成人では、傷ついた組織を回復させる疲労回復のホルモンなのです。

成長ホルモンの分泌がピークになっているのは、人が眠りに入った直後に深い眠りが訪れている時間帯です。この最初の深い眠りで人間の体は、成長ホルモンを活発に分泌して一気に疲労を回復させます。

ですから、「今夜は少ししか眠れそうにないから、このまま朝まで起きていよう」と考えるのは間違いです。眠らなければ身体に大きな負担を残すことになります。たとえ少しの時間でも、眠れるのなら眠るべきなのです。

フィンランドの研究では、夜勤中に30分の仮眠をとることで勤務中の居眠りや、ミスを防ぐ可能性があることも示されています。

感想

なぜ、徹夜をまとめたかって? それは、僕ちんが花金だったのにお仕事で徹夜するからだお!

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