時間の生物学は面白い!生物の様々なリズムと周期

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時間の分子生物学 (講談社現代新書)

生物たちは日常生活をさまざまなリズムで過ごしています

たとえば、朝起きて夜眠るという一日単位のリズムや、月曜日から学校や会社にでかけて週末は休む一週間単位のリズム、もっと長い目で見ると、女性の月経周期のように一ヵ月単位のリズムや、毎年同じ季節に似たようなことをする一年単位のリズムもあります。短い方では、食べては動いて、おなかが減ったらまた食べるという一日に三回のリズムがあります。

植物の世界にも、春に芽吹き、秋に紅葉し、冬に落葉する一年単位のリズムがあります。ひまわりが太陽を追いかけて回転したり、オジギ草が夜になると葉を閉じるのは一日単位のリズムです。

これらの周期的な生物現象はすべて、広い意味で「生物リズム」に含まれます。生物リズムは、内因性・自律的なリズムと、外因(環境)性・他動的なリズムに分けられます。リズムを作り出しているのが、生物自身なのか、生物が棲む環境なのか、という分類です。

私たちの日常生活での一日単位のリズムは、太陽が昇って明るくなるとか、目覚まし時計で起きるという外部の要因で作られている感じがします。しかし、あとで述べるように、このような外部の環境変化や機械でできた時計などなくても、一日のリズムは維持することができます。ですから、これは生物がもともと持っていて自分で作り出している内因性のリズムなのです。

実生活のリズムには人為的な環境による外因性のものも多く、それも重要です。たとえば、月曜日から日曜日までの一週間のリズムはもっとも基本的なリズムのひとつですが、これは旧約聖書に出てくる神様が七日目に休んだことに由来するようです。もしこの神様が六日目に休んだら、または七日目も頑張ったら、六日周期とか八日周期だったのか、とても興味のあるところですが、今となっては謎のままです。

さまざまな周期の生物現象

生物リズムは、このような内因性ー外因性のほかに、周期の長さによっても分類されます。一日単位のリズムは、英語でサーカディアン・リズム(circadian rhythm)、日本語では概日周期と呼びます。ラテン語でサーカ(circa)は「約」「だいたい」、ディアン(dian)は「一日」を表します。

この二四時間より周期が短いリズムをウルトラディアン・リズム、逆に長いリズムをインフラディアン・リズムと呼びます。短いものでは、数時間、数分、数秒、数ミリ秒(一秒の一〇〇〇分の一)単位まで、長いものでは、数日単位、月単位、季節単位、年単位、さらには数年の単位などの、さまざまなリズムが体内で刻まれています。

周期の短い現象として一例をあげれば、数時間単位ではホルモンの分泌、数秒単位では神経細胞の活動や、心臓の鼓動の回数を決めるペースメーカー活動、数ミリ秒単位では、チャンネルと呼ばれる、細胞の外側の膜に存在するイオンなどを通す穴の開閉などがあります。

長い方では、ホルモンの内分泌リズムに基づく女性の月経周期が代表的です。人間では月単位ですが、実験動物のマウスなどでは数日単位、その他の自然界の動物では季節単位です。もっと長い周期では、一三年や一七年に一度の周期で大発生するセミ(素数ゼミ)が知られています。このリズムのしくみはまだわかっていませんが、一三年、一七年という長い年数を地中で幼虫として過ごしてから、一斉に地上に出現するのはとても面白い現象で、今後の研究が期待されます。

感想

時間の生物学は面白いですね。科学ダイスキ!

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