自分の「意識」のパラダイムが変わる

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脳はなぜ「心」を作ったのか「私」の謎を解く受動意識仮説 (ちくま文庫)

心は特別なものではない

 いわゆる”自我”は脳が作り出したもので、人間だからとか、神が作ったというものではない。脳の中にはニューラルネットワークが形成されており、そこで働く"小人"がさまざまな情報を伝達していく(色を識別する小人、痛みを制御する小人など)。一般に「意識」はこれらの小人の動きを〈意識〉でき、トップダウン的にコントロールしているように考えられている。実はこれが間違い。小人たちの働きの中で、生活上(つまり進化するうえで)必要な情報がフィードバックされて、よく使われる働き(よく使われる小人)は強化され、それに従って人は「意識」している。つまり、小人たちの働きを外から監視している「意識」が存在するのではなく、小人たちの働きの中で特に強いものを「意識」として錯覚しているにすぎない。つまりまず個々の小人が存在し、それらをまとめたものとして必要に迫られて生じたものが「意識」なのであって、質的に異なるものではなく、量的に異なるものである。つまり「心」を持ったロボットは作れる。

ロボットにも動物にも人権が発生していく

 作者は理工学部出身で、人間の心を持ったロボットを作ることができると考えている。著者は心を特別なものとして見ておらず、詳細なプログラミングと学習モデルさえ構築できれば実現可能だと述べている、そのうち、ロボットにも人権が発生する世界が来る。同様にして動物にも人権が生じていくだろう。

感想

なるおど、自分の意識がどうして自分の中に生じたのだろうかという疑問が解けた気がする。こうした本にありがちな難解な文章ではなく、"小人"という例などでわかりやすく納得できる。ちょっと論理展開に無理がある部分もあるが、意識について疑問を感じた人はぜひ一読を勧める。

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