チョコレートが食べたくなる小説。ショコラの書評

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ショコラ (角川文庫)

チョコレートは幸せのもと

舞台はフランスの田舎町。
そこへ、ヴィアンヌという女性がアヌークという娘を連れて移り住んできます。
彼女は教会の近くにチョコレートの店を開き、次第に住民たちに受け入れられて交流を深めていきます。
けれど、神父のレノーは彼女を受け入れることができません。
彼女がその町の秩序を乱すのではないかと警戒しています。
それでも、神父という立場上彼女のことを気遣うふりをしながらも、監視するようなまなざしで見続けます。

物語はヴィアンヌの視点と、レノーの視点で描かれます。
現在進行形の町での出来事を描写するだけでなく、ヴィアンヌ、レノーの過去にも触れながら進んで行くので、とても深い小説だなぁと思いました。
母親とともに世界各地を渡り歩いてきたヴィアンヌは、レノーのいうキリストの教えに馴染めません。
ヴィアンヌの店に来る住民たちもその教えを受けながらけれど、その教えを守ることが正しいのかということに悩んでいます。
そういうやりとりを見ていると、幸せってなんだろうなと思います。

そして全てが終わる結末で、その悩みは消えてなくなり、爽やかな風を感じながらほっとするような気分でした。
もちろん、出て来るチョコがおいしそうで、想像するだけでとても幸せな気分になります。
手元にチョコを置いて、実際にカカオの香りが漂うところで読んでいたら、きっともっと幸せな気分です。
チョコはやっぱり幸せのもとですね。

ショコラ (角川文庫)

ショコラ (角川文庫)

  • ジョアンハリス

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