自営業の敵!?特別国税徴収官(トッカン)のお仕事「トッカン」の書評・感想

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トッカン 特別国税徴収官 (ハヤカワ文庫JA)

国民の三大義務と言えば、納税の義務、勤労の義務、教育の義務。

この小説は、その一つである「納税の義務」を果たしていない税金滞納者を取り立てる徴収官の中でも、特に悪質な事案を取り扱う特別国税徴収官のお話です。

◎鈴宮深樹(通称・ぐー子)25歳、独身、彼氏なし。
特別国税徴収官・鏡雅愛(別名・京橋署の死神)付の新米徴収官。
言葉につまると「ぐ」を言うことから、あだ名はぐー子。
もしくは、いつも黒スーツに身を包んでいることから”葬式女”とも呼ばれている。
ちなみに、どちらも鏡が名付けている。

◎鏡雅愛(別名・京橋署の死神)34歳。
ぐー子の直属の上司で、国税局からの出向というエリート組。
シベリアンハスキーがお腹を空かせたうえ、尻尾が踏まれたような迫力がある。
毒舌で冷酷非道だが、なぜか老婦人からは慕われていたりする謎の人物。

この凸凹コンビが対面する税金滞納者には、実に様々なタイプがあります。

贅沢をしたいがために、税金を払わない。
政治や公務員に文句があるから、税金を払わない。
本当は払いたいけど、お金がなくて、税金を払えない。

ケースバイケースとはいうものの、どちらにしても、好かれる職業ではない徴収官。

冷酷非道ともいえる鏡のやり方に納得がいかない鈴宮だが、色々な事案をクリアするごとに、見えてくる真実があって・・・。

いまいちぱっとしないぐー子と、切れ者過ぎる鏡のコンビが、国のために国民のために、今日も華麗に(?)税金を取り立てます!

感想

お仕事小説ということで、業界用語みたいな言葉があって新鮮です(例えば、Sは差し押さえという意味で、国税局はホンテン、各地の税務署はシテン、と呼ぶなど)。 ぐー子と鏡の掛け合いや、色々と迷走しながらもなんとか自分の価値を知ろうとするぐー子の葛藤など、様々な人間関係が織りなすヒューマンドラマです。ぐー子の過去、鏡の過去。泥臭くても懸命にあがき、最後に自分の答えを見つけ出すぐー子の姿は、自分の中のハングリーな気持ちを思い出させてくれます。

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