これからの時代を生き抜くための垂直思考と水平思考

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新版 これからの思考の教科書 論理・直感・統合 ビジネスに生かす3つの考え方 (光文社 知恵の森文庫)

構成は、3部構成になっていて、1部でロジカルシンキング、2部でラテラルシンキング、3部でインテグレーティブシンキングについて論じている。酒井さんらしく情報を詰め込むというよりか、ビジネスでどう生かすかという視点に立って、具象に落とされて書かれていた。以下では1部LTと2部LaTについて印象に残ったところをメモしておきます。

第一部 LT (垂直思考)

①LT
・ビジネスにおいて基本構造が崩れてしまうのは、ベースになっているのが事実ではなくて、推測や思い込みのパターン、事実から提案が生み出される理由に因果関係が成立していないパターン
・LTとは「事実と提案(結論)の間に、疑えない因果関係を生み出す思考」
・競争社会においては、万人がこうした「攻撃的なLT」を使ってくる
・LTには、自分の説得力を高める「武器」としての意味ばかりでなく、他者の安易な説得に負けないための「防具」としての意味もある
・CTのエッセンスは、相手に提示しようとしている、または相手から提示されている提案を、鵜呑みにするのでなく、過度な単純化や感情的な推論を嫌い、前提条件となっている事実の存在を疑う姿勢を持つこと
・CTで特に注意すべき切り口
1、事実に曖昧なところはないか
 事実と意見の混同が多い。意見を言わざるを得ない場合、要意見に至った解釈のプロセス開示
2、結論に具体性があるか
 「新規市場に参入すべき」⇨漠然
 「誰が、何を、いつまでに」⇨具体的
3、ロジックに独断的なところはないか
4、ロジックに飛躍はないか
・CTを進めるとネガティブな面も見えてくる。大事なのはいかなる提案においても、それを正直に述べることを忘れるべきではないこと
・説得力のあるストーリーには、ABCDEFが必ず含まれる。コレ以外が入ってくると、ストーリーのわかりやすさが犠牲になる
・強く意識して排除すべきなのが、「私はこう思う」という自分の意見。意見に過ぎないことをあたかも事実であるかのように語ってしまえばLTは終了するので我慢

第2部 LaT(水平思考)

・自社と他社の間の情報格差が期待できない現代において、ロジカルシンキングというみなが同じ結論に辿り着くような思考法だけでは、不十分
・LTは機械にとって変わられる思考法なので、これからはクリエイティビティーを支える飛躍が人類に残された最後の可能性

①LaTを支える3つの発送法
1、アブダクション
・驚くべき事実Cが観察された。しかし、もし説明仮説Hが真であれば、Cは当然の事柄であろう。よって説明仮説Hが真であると考えるべき理由がある
・このとき説明仮説Hを立てるときの「ひらめき」が必要⇨アブダクティブな示唆
➡これって、ミステリーで出てくる発見から洞察に結びつけるので結構自然に使われているパターンと思う

2、シネクティクス法(類推法)
・アイディアとは、既存の要素の新しい組み合わせに過ぎない

  • 直接類推法:似ているものを見つけてテーマに結びつける
 例:水着の設計にサメの肌を参考、防水に鳥の体表面
  • 主観類推法:擬人法や演劇的なアプローチによって発想を得る
 例:顧客になりきって商品開発、
  • 象徴類推法:言語の力で発想
 例:対象となるテーマを抽象化することで類似の事象を見つけ出す

②LaTを刺激する3つのツール
1、マンダラート
・3×3のセルに中央にテーマをおき、その周辺の8つのセルに連想するワードを書き込む
・マンダラートは、連想に「階層構造」を持たせ、あたかも迷宮の奥深くに進むようにして発想の生産を助けてくれます

感想

3部ではロジカルシンキングとラテラルシンキングの融合的な立ち位置であるインテグレーティブシンキングについて記述している。この思考の本質は、両方を含みつつも、そこに「即興性」という時間的な概念と「ごっこ遊び」に見られるような「変化への渇望」が加わっていること。2つの選択肢があったときに、2者択一ではなく、どちらの良点も汲み取った上で破壊的なアイディアをアウトプットすることはできないかという視点に立っている。他著同様に、酒井さんの本は具体例に富み、非常に洗練された文章で書かれており読みやすかった。

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