映画「ゲド戦記」の原作。ゲドの青年期。

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ゲド戦記 2 こわれた腕環 (ソフトカバー版)

前半

 とある神殿から話が始まる。この神殿では外界とのかかわりはほとんどなく、唯一絶対の巫女がおり、他の従者や側近(すべて女性)は巫女に従う。巫女は神殿の地下に広がる迷宮とそこに存在する「名無き者」のために神殿を守っていた。巫女が死んだ日の晩に生まれた子に、巫女が生まれ変わると信じられており、巫女は初代から不変のものとして扱われてきた。
 ある代の巫女が亡くなった日に生まれた少女、テナーが次の巫女として神殿につれてこられ、巫女「アルハ」として、修行の日々を送っていた。アルハは名無き者を信じ、巫女として地下迷宮を暗闇の中で探索し続け、その大部分を把握していった。地下迷宮は入口が隠されており、その奥には宝物庫があるといわれていた。アルハは宝物庫まではあえて探索せずにいた。しかし、ある日地下迷宮を探索していると、一人の男が迷宮の中にいるのを見つけた―

後半

 男の正体はゲドであり、ゲドは失われた「エレス・アクベの腕輪」の半分を探していたのだ。侵入者など初めてみるアルハは驚き、外部から入り口を閉め、男を閉じ込めた。しかし、男のことを気にかけ、側近であるマナン以外の者には話さなかった。男が日に日に弱っていくのを不憫に思ったアルハは、食料をこっそり与え、男の話に耳を傾けた。
 ある日、巫女に最も近い権力を持つ侍女、コシルにゲドの存在を知られ、ゲドだけではなく、その存在を隠していた自分も始末されていしまうのではないかと恐れたアルハは、ゲドのもとへ助けを求めた。ゲドは地下迷宮で弱っていたが、アルハとともに宝物庫へ行き、そこでエレス・アクベの腕輪を完全なものとした。子の腕輪をもつものは国を平定し、繁栄させることができると信じられていた。元の半分はかつてゲドが難破した時漂着した洲のような小島、そこにいた老いた男女から譲り受けたものだった。彼らはかつての王族であったが、戦乱の果て、島流しにあっていたのだった。
 エレス・アクベの腕輪をはめたアルハとともに迷宮から脱出をしようとしたが、名無き者たちの怒りに触れ、脱出は困難を極めた。入った入口はコシルによってふさがれていたため、ゲドが侵入した岩からなんとか脱出をした。脱出後、エレス・アクベの腕輪を失った迷宮は崩壊し、神殿とともに崩れていった。
 脱出した二人は、他の町へ向かった。ゲドによって真の名を知ったテナーは、今後どうするか迷いながらもゲドと旅をして、ある街にエレス・アクベの腕輪を携えて迎えられた。エレス・アクベの腕輪をもつものは国を治める者として手厚く迎えられるのであった。

感想

前半は全くゲドが絡まず、読んでいて別の物語を読んでいる気分になった。しかしその世界観はやはり興味深く、さらに後半ゲドが出てきたときに「おぉっ」と思える。地下の迷宮とほかの条件が合わさり、状況的に密室と化していた中でのアルハの立ち振る舞いや、迷宮の描写がハラハラする感じで面白かった。第3巻も期待。

ゲド戦記 2 こわれた腕環 (ソフトカバー版)

ゲド戦記 2 こわれた腕環 (ソフトカバー版)

  • アーシュラ・K.ル・グウィン,UrsulaK.LeGuin

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