長友佑都の自己啓発本「日本男児」

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日本男児

意味のある「自伝」

自分の中で『日本男児』は「とにかく話題の選手だから作っちゃえ」感がある本だった。買おうかかなり迷った。結局、学校の課題が終わった日に衝動買いしてしまったわけだが。

結果的には「買ってよかった」本の部類に入ると思う。内容量は少ないし、読んで得られるものも少ないかもしれない。だからこそ、読み終わった後に「あ、読んでよかった」と思えるのは珍しい。自伝ではあるが、一種の自己啓発本でもあることが大きいのではないだろうか。

自己啓発本としての役割

同時進行で読んでいるのが長谷部誠の『心を整える』だが、本書とのあまりの真逆っぷりにすこし笑ってしまう。長谷部は基本的に、自分の弱いメンタル面を、どのように落ち着かせ克服していくのかがテーマになっているのに対し、長友は「常に前しかみない」。どんなことがあっても、自らの夢のためなら頑張れる。辛いことがあっても自力で乗り越える。読んでいて矢沢永吉の『成り上がり』に似ていることに気づいた。

長友が明治大学時代に応援席で太鼓をたたいていたというエピソードはあまりに有名だが、その理由も明かされる。長友は昔からヘルニア持ちで、それが(多分)今?でも続いているのだ。大学時代にもヘルニアが再発して、その時に応援席で応援していたということだった。実際の経歴を見ると、今のインテル入りは、長友が言うように決して「シンデレラストーリー」ではなかったことがわかる。
子供の頃から夢を明確に持ち、それを叶えようとひたすら努力する。長友の凄い所は、スポーツも勉強も全力で取り組んでいたことだ。それが、海外に行った際に、言語を習得できた勤勉さにつながっている。子供の頃から「ほとんど寝ないで学校に行く」状況だった長友は凄いとしか言いようがない。
読んでいるだけで並大抵の努力ではないことがわかる。そして、努力をする際の心構えが書いてあり、これがただの自伝ではない理由だ。長友のメンタルは、私達が持っていない「熱さ」を持っている。私達はそれを大いに参考にすることができる。自己啓発本としての役割も果たしているところが特徴だ。

サッカーファンにも、もちろんお勧め

やはり一番の「面白み」と言ったら、単純に長友の軌跡を、長友自信の目線で聞くことができるところか。小学校での挫折もそうだし、明治大学での活躍もそうだし、FC東京からチェゼーナ、そしてインテルとものすごいスピードで環境のレベルが上がっていく。その時々に、長友自信の心境がどうだったのかを聞けるのは、読んでいてかなり面白い。インテルでの苦悩は、あまりに現在進行形なのであろう。バックパスの連続を、長友自身もかなり気にしていたことに、サッカーファンとの意思疎通が出来た気がしてなにか嬉しい(笑)

広く、浅く長友を知りたい

やはり、どうやってインテルまで上り詰めたかを知りたい人にとって、長友がどういった選手なのかを知りたい人にとっては、本書は購入するべきだろう。正直、内容をもうすこし深く掘り下げてほしかったという要望はある。長友は気難しい中村俊輔とも仲がいいことで有名だし、チェゼーナ時代のエピソードも全然なかった。そう言ったところをもっと詳しく知りたかったのはある。ただ、本人が自伝として出す分には、まだまだ成長するであろう長友としてはこのくらいで納めておくのが丁度よかったのかなとも思う。

2~3時間あれば読めてしまう内容量なので、価格を気にしないのであれば購入することをお勧めする。自伝としても、自己啓発本としても。

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